研究課題
基盤研究(B)
フミン酸（HA）は土壌の腐植を形成する主要な物質であるが、HAと土壌微生物の関わりについては、その多くが不明である。本研究では、多くの糸状菌がHAを吸着・代謝し高分子化することを示した。また、HAを高分子化する活性の強い糸状菌Aspergillus nidulansによるHAの化学構造の変化を解明した。さらに、HAがA. nidulansのグローバルな遺伝子発現制御を行うこと、本菌の呼吸代謝をシアン耐性呼吸に切替えることによって細胞の増殖を促進させることが示された。これらの結果は、糸状菌と環境中のHAとの新たな相互作用を示すものであり、土壌腐植の恒常性に関する新たな知見である。
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