研究成果の概要 |
本研究の成果は,先ず,重森三玲の捉えていた言説の意味を明らかにすることで,彼の作品制作思想の一端の解明を行ったことである。次に本研究の実測調査やインタビュー調査は,重森三玲の作庭作品や建築作品や,制作理論の関係性の確立を目指す為に重要になるものであり、庭園作品制作の傾向を探るうえにおいても重要な位置付になった。成果の特徴は, 3つの段階に分類される自然観を通して,重森が目指していた庭を制作する行為が,作品に自己の生命を込める行為であることが引き出したことである。この「自然」に対する思想は,「永遠のモダン」という,重森三玲の作品制作への理念へと連関していると考えられる。
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