本研究は世代間交流における役割の獲得と認知症発症の関係について明らかにすることを目的とした。対象は65歳以上の精神科デイケア利用者とし、世代間交流群のべ51名と非交流群のべ58名において、運動機能、基本チェックリストおよびNMスケール、HDS-Rの経時的変化を追った。 結果、非交流群の運動機能に改善が認められたが、他の項目について差は認められなかった。今回の研究では、直接的に認知症発症の関係を明らかにすることはできなかった。しかし加齢に伴う機能低下をしていく介護・終末期では、尊厳のある生活の援助をしていくことが重要である。
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