研究課題/領域番号 |
26360061
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
観光学
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
多田 治 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (80318740)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2014年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 観光 / 沖縄 / イメージ / ハワイ / 北海道 / 開発 / 象徴 / 歴史 / 旅 / 移動 / 国家形成 / 理論 / 関係性 / 先住民 / 北と南 / 楽園 / 新婚旅行 / 宮崎 / 南国 |
研究成果の概要 |
本研究では沖縄観光の歴史を、ハワイや宮崎の楽園・南国イメージからの連続性において把握した。だが先住民の位置づけでは、ハワイは沖縄より北海道に近く、また開発の面で北海道は沖縄の先駆的モデルでもあったため、その観光史を検証した。開発の枠組みから観光が成長した北海道のプロセスを、復帰後の沖縄は継承している。エリア横断的かつ長期の歴史から、観光を切り口に社会をとらえる視点と手法を練り上げた。また、こうした観光史をより一般の社会的文脈に位置づける作業にも取り組み、旅や移動が近世~近代の日本の国家形成に重要な役割を果たしてきた歴史を理解する地平にまでたどり着いた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
観光やイメージは、社会をとらえる知識作用の一環でもある。観光を知識・認知の観点からとらえなおすことには重要な意義がある。世界遺産の認定を受け、映画やアニメのロケに使われるなど、場所の知名度・認知度が高まることは、その地の威信や地位を高める「象徴資本」となり、観光客や売上の増加による経済資本にもつながる。ブルデューの象徴資本概念は、いまだ充分に理解・活用されておらず、このように観光の局面に具体的に活用することで認識効果も高まる。実際に観光は、物理的な風景・場所・対象を主観的に知覚し、同時に価値評価や好悪感情を付加する営みであることからしても、象徴資本の観点でとらえることが適切な現象なのである。
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