研究課題/領域番号 |
26370233
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤原 辰史 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (00362400)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2014年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 伊藤永之介 / 日本文学 / 開発 / どぶろく / 生活世界 / 秋田 / 屑米 / 大潟村 / 農村 / 農民 / 農業史 / 農民文学 / 電源開発 |
研究成果の概要 |
伊藤永之介の描いた東北地方の農村分析によって、わたしは、近代日本の開発政策におけるある重要な性質について明らかにすることができた。それは、開発を進める日本政府が、単に、農村住民の生活世界を破壊しただけではなくて、農村内外の非合法的な世界に対する農村生活者の柔軟な対応力に頼っていた、という点である。たとえば、農村住民たちは、開発政策と不況で苦しむなかで、非合法でどぶろくを作り、販売して苦境を凌いだり、軽犯罪をおかしてわざと逮捕され、一時的に苦境から脱出したりしていた。伊藤文学は、いかに農村住民たちが日本のダイナミックな開発政策を生き延びたのかについて、生き生きとかつコミカルに描いているのである。
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