研究課題/領域番号 |
26370237
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
田中 仁 鳥取大学, 地域学部, 名誉教授 (80217067)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2014年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 近世商家 / 文事 / 文化交流 / 生活 / 和歌 / 近世京都商家 / 柏原正寿尼 / 伴蒿蹊 / 生活文化 |
研究成果の概要 |
洛東遺芳館には、柏原家の人々の生活と柏屋の商業活動の中から生み出された、近世初頭から昭和にかけての多様な文物が保管されている。そこで、研究期間を通じて、その中から研究課題に直接かかわる資料をさがしだすことに努めた。その資料は、次の二つに大別できる。(1)柏原家初代浅真、六代目内室栄寿尼、七代目正寛・正寿尼夫妻、八代目祐真・寿真夫妻などの柏原家の家族の文事にかかわるもの、(2)柏原家へ姻戚の吉田家、那波家、岸部家、三井家からもたらされた文物。 本年度までに確認できた(1)(2)の全資料を通覧して、その目録を作成し、柏原家・柏屋(かしわばらけ・かしわや)の生活と文化にかかわる年譜を作成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
商家の文化の研究は、公家や大名家・武家にくらべて、従来盛んではなかった。しかし、本研究により、近世期の商家には、各家、各代、特徴のある文学的活動があったことを確かめることができた。その伝統は現代まで存続している。逆に言えば現代の企業、財界の文学的活動を近世から見直す視座を得ることができた。 もう一つ、近世期の和歌は詠者の実生活とは別種の世界のように見えるが、詠者の生活と人物像を子細にみてゆけば、題詠歌にもそれが反映している場合が多々あることを確かめることができた。これは近世期の和歌、特に題詠を研究する場合、詠者の生活や人柄を捨象することの是非を問い直す手がかりが得られたのも、本研究の成果である。
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