研究課題/領域番号 |
26370396
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
久野 量一 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (70409340)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2014年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | キューバ / プエルト・リコ / カリブ / 宗主国 / 植民地 / プエルトリコ / 冷戦終結 / 宗主国の交代 / 正典 / 社会主義リアリズム / ソ連 / 知識人 |
研究成果の概要 |
本研究は、宗主国の交代が植民地状態にある地域や国の文化に与える影響について、スペイン語圏のカリブをフィールドとして文学面から検討を試みたものである。具体的には、キューバの場合、米国からソ連へ宗主国が交代し、その後ソ連の消失を経験する。プエルト・リコの場合には、スペインから米国へと宗主国の交代を経験している。二つの国と地域のいくつかの代表的な文学作品および文芸誌の分析を行い、宗主国の交代(と消失)の及ぼす影響を言語・文化・アイデンティティ・時間の連続性から検証した。成果は論文や学会発表、研究書の刊行を通じて公表してきた。また研究の着想のきっかけになった文学作品の翻訳紹介も行なった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を通じて、宗主国の交代は植民地の様々な局面に影響を及ぼすことが確認できた。それまでに存在した土着の、そして小規模の文化にとって歴史的にも無関係の巨大な文化が流入することは、①その土地の言語面において大きな混乱を呼び起こす。②また、そのような支配文化の交代により、植民地文化は主体性や従属性、また植民地人のアイデンティティ面で複雑化を余儀なくされる。このことは植民地から宗主国への物理的な移動を引き起こす可能性もある。③またキューバの場合には冷戦の終結によって宗主国が消失している。研究課題である「宗主国の交代」は非対称関係にある文化の衝突を分析する際に有効な概念であると考えられる。
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