研究課題
基盤研究(C)
変貌しつつある北アフリカの国々とくにチュニジアとアルジェリアに注目して、現代の文学動向を探るとともに、この地域で蓄積されてきた文学・文化から現代世界の人間が新たに学ぶ可能性を提起した。チュニジアの現代作家たち(ベルハージ=ヤヒヤ、マナイ)についての研究、アルジェリア現代文学の始祖フェラウンの価値の再考、忘却されてきた仏領アルジェリアにおける現実の再発見についての研究などをおこない、著書(共著・翻訳書)6点、学術論文7点、学術発表14件のほか国内外での講演などの業績をあげた。またとくに、これまでほとんど紹介されたことのないチュニジアのアラビア語表現文学について情報をまとめた。
日本ではチュニジアの現代文学についてはほとんど知られていない。本課題では独自の文学世界を深めている現代女性作家ベルハージ=ヤヒヤの研究と紹介をおこない、また若手作家にも注目して、類例のない貢献を果たした。アルジェリア作家のフェラウンについての研究では、丹念な読み直しと実証研究によって旧来の見解の修正をおこなうとともに、偏った読みがなされてきた制度的要因にも踏み込み、現代文学研究のあり方そのものへの批判を提起した。仏領アルジェリア表象とカミュ文学の再考を通じて、ポスト=コロニアル研究の限界を越える研究方向を開拓した。
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すべて 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 7件、 招待講演 7件) 図書 (5件) 備考 (1件) 学会・シンポジウム開催 (2件)
文学研究論集(筑波大学比較理論文学会)
巻: 37 ページ: 1-20
国際シンポジウム「ポップ・テクストの力――日本文化の対話的発展に向けて」報告書
巻: - ページ: 23-28
2018年度大学重点研究所支援事業第1回国際学術会議「帝国と植民地の身体イメージ」報告書
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Proceedings of The II. International Conference of the Asian Federation of Mediterranean Studies Institutes
巻: - ページ: 145-151
文藝言語研究 文藝編(筑波大学大学院人文社会系文芸・言語専攻)
巻: 71 ページ: 1-69
『文学研究論集』(筑波大学比較理論文学会)
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El Watan
巻: 2017-3-25 ページ: 14-15
松田幸子・笹山敬輔・姚紅編『異文化理解とパフォーマンス』春風社
巻: 1 ページ: 323-348
Proceedings of TJASSST2015(Tunisia-Japan Symposium on Society, Science & Technology)
巻: 2015 ページ: 1-5
外国語教育論集
巻: 37 ページ: 63-73
http://www.geocities.jp/etsuko_ao/