研究課題/領域番号 |
26370448
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
井元 秀剛 大阪大学, 言語文化研究科(言語文化専攻), 教授 (20263329)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2015年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2014年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | アスペクト / テンス / メンタルスペース理論 / メンタルスペース / 視点 / 日本語 / 英語 / フランス語 / 対照研究 |
研究成果の概要 |
本研究は、フランス語で「avoir+過去分詞」、英語で「have+過去分詞」、日本語で「た」「ている」によって示される完了形式が、それぞれの言語でどのような内容を表し、どこまでが共通で、どこまでが異なるのかを明らかにするとともに、その違いがどこから来ているのか、ということを各言語の文法体系の違いに依拠して説明することを試みたものである。 完了の本質はEVENTとFOCUSの遊離であるが、その背後にはPASTという関係が常に存在していること、フランス語の場合、視点の働きがアスペクトにかかわること、日本語ではそもそもが「完了」の記述が「過去」に発展していくという違いがあること、などを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果はメンタルスペース理論という形式的な体系に基づいて、複数言語にわたるアスペクトの概念を客観的に定義し、各言語間の振る舞いの違いを明らかにしたことにある。アスペクト概念はEVENTと他のスペースとの間に生じた時間関係の上に、話し手の主観的解釈が入り込むV-POINTやFOCUSとの関係で時制の上に被さる概念であり、各言語による振る舞いの違いは、動詞で述べる事柄に対して話し手がそれをどれだけ自分に身近なものとして捉えるのかという距離の取り方の違いを反映している。 この研究は各言語の時制体系全体の理解に役立つものであり、中級フランス語の学習者の理解を深めることなどに貢献している。
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