研究課題
基盤研究(C)
本研究によって、1967年にNATOによって作成されたハーメル報告を、アメリカ政府は同盟内の緊張に対応するために支持したこと、とくに前年のフランスによるNATO軍事機構脱退との関連で位置づけていたことを明らかにした。これは、ハーメル報告が、西側陣営内の問題と関連する形で理解され、後者を緩和する一手段と位置づけられていたことを示す。しかしながらこの認識を、西欧諸国は必ずしも共有していなかった。さらにジョンソン政権期を通じて、アメリカ政府の関心が西ヨーロッパから他の地域、とくにヴェトナムに移りつつあったことは、この政策が十分に展開されないまま立ち消えになった可能性を示している。
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アメリカ史研究
巻: 38 ページ: 3-21