研究課題/領域番号 |
26380732
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
|
研究機関 | 熊本学園大学 |
研究代表者 |
山西 裕美 熊本学園大学, 社会福祉学部, 教授 (00320482)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2014年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
|
キーワード | custody / familialism / children's best / Far East countries / 共同養育 / 家族主義福祉国家 / 東アジア / 共同親権 / 離別後の共同親権 / 離別後の共同養育 / ダブル・スタンダード / ひとり親家庭 / 子どもの最善 / 家族主義 / ひとり親 |
研究成果の概要 |
本研究は、日本での離別後の子どもに対する共同養育と共同親権実施に対する課題について、既に共同親権を取り入れた韓国や台湾など日本と同質な家族主義福祉国家体制の東アジアの国々との比較研究を通じ、「子どもの最善」の視点から明らかにしようとしたものである。 その結果、欧米で標準的な離別後の共同親権や共同養育は、東アジア諸国では社会構造によるジェンダーが運用上の課題を残していることが判明した。特に日本では、離別後の単独親権下での父親の養育費不払いの常態化と母親による一方的子どもの扶養責任の慣行が残されたままの面会交流の導入により、「子どもの最善」を阻害している場合もみられることが浮き彫りになった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本でも離別後の共同親権導入の検討が始まったが、本研究を通じ、共同親権実施に対し社会的対応が必要な以下の課題が明らかとなった。 1)子どもと別に暮らす親からの養育費分担の確保や親としての責任が自覚できる仕組みの早期確立 2)家族主義福祉国家の性別役割分業意識が社会構造の随所に反映されていることへの対応 3)DVや児童虐待事例等、ケースを個別化して当事者の思いに耳を傾ける丁寧なケースワークが求められること 4)当事者の気持ちや立場を理解し、必要な知識や情報を提供する当事者支援の公的仕組みの整備。外国人労働者の在留資格拡大に伴い今後増加が予測される外国人親子の場合、一層これらの対応が必要である。
|