研究課題/領域番号 |
26400307
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅰ
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
羽田野 剛司 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 客員研究者 (20501662)
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研究分担者 |
泉田 渉 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (20372287)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2014年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 量子ポイントコンタクト / 量子揺らぎ / 電子相関 / 数値繰り込み群法 / 核スピン / 分数量子ホール系 / 光学フォノン / 2重及び3重量子井戸 / 超微細相互作用 |
研究実績の概要 |
低次元系における電子の量子揺らぎと少数電子間のクーロン相互作用(電子相関)により生じる電気伝導特性への影響を理論的及び実験的に調べた。 (1)量子ポイントコンタクト間の量子揺らぎによるトンネル効果と電子相関の関係を明らかにするため、2重結合及び3重結合量子ポイントコンタクトの作製を行った。さらに2重及び3重結合量子ポイントコンタクトの1.5Kで動作を確認した。詳細なトンネル効果と電子相関の関係を明らかにするためには、希釈冷凍機を用いた100mK以下の測定を行う必要がある。(2)低次元電子相関を解析するために、数値繰り込み群法に基づいた数値計算プログラムの作成を行った。また、現実の系に対して電子相関等の理論的な取り扱いを行うには、主要な状態を抜き出すことが有効である。この観点より、角運動量を用いたモード展開の定式化を行った。具体例として、定式化をカーボンナノチューブに適用することで、有効一次元格子モデルの具体的な表式を与えた。(3)2重量子井戸構造を用いて結合量子ホール系を実現し、核スピンの拡散係数異方性を昨年度明らかにした。この異方的な拡散効果を利用して、分数量子ホール系と核スピンの相互作用について明らかにした。(4)3重量子井戸構造を用いることにより、3重結合量子ホール系を実現し、その電気伝導特性を調べた。その結果、トンネル効果と電子相関を制御することにより、強磁性状態や一重項状態を実現できることがわかった。(5)直列2重量子ドットの電気伝導特性において、光学フォノンを吸収した場合においても電子波のコヒーレンス性が保たれることが明らかにした。 上記の研究を通して、2本の論文、7件の国際学会及び3件の国内学会の発表を行った。
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