研究課題/領域番号 |
26400399
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
大塚 博巳 首都大学東京, 理学研究科, 助教 (10254145)
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研究協力者 |
岡部 豊
門脇 広明
野村 清英
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2015年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2014年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | スピンアイス / モンテカルロ法 / 交流磁気応答 / 希釈効果 / 希釈磁性体 / 残留エントロピー / フラストレート磁性体 / フラストレーション / AC磁気応答 / クラスターアルゴリズム |
研究成果の概要 |
パイロクロア格子が創出する新奇スピン液体相の物性研究と題して行われた本研究では物質として主にスピンアイスと呼ばれる希土類化合物 R2Ti2O7 (R=Dy,Ho)を念頭に置き、その基底状態の持つ巨視的縮退に起因する新奇な現象に注目した。具体的には [111]磁場下で実現される二次元スピン液体相のAC磁気応答の実験結果に対する理論的考察、スピン液体相に対する効率のよいモンテカルロ法の開発およびその双極子相互作用を持つ場合へのアルゴリズムの拡張、更に、磁性イオンを非磁性イオンで置換した場合のスピン液体相に対する希釈効果を解析的数値的に議論し明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義について:AC磁気応答の研究ではAC帯磁率に対するスケーリング則を提案したが、それは二次元スピン液体相が普遍的に示すもので広範な系を対象とした関係式である為、スピンアイスでの実験的検証も含め注目されている。スピンアイスに対するモンテカルロ法の研究では臨界減速の起きないクラスターアルゴリズムを提案しており、同系の数値研究が大幅に進むと期待される。スピンアイスに対する希釈効果の研究ではベーテ近似の一種であるHusimi-Cactus近似を用いてフラストレーション系を定量的に取り扱えることを確認できた。このことは今後の研究に対して重要な意義を持つ。
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