その場分光測定を用いた結晶性高分子の非線型領域における変形および破壊機構の解明

• 研究課題/領域番号: 26410221
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 高分子・繊維材料
• 研究機関: 金沢大学
• 研究代表者: 比江嶋 祐介 金沢大学, 自然システム学系, 助教 (10415789)
• 研究期間 (年度): 2014-04-01 – 2017-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2016年度)
• 配分額: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円); 2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円); 2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2014年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
• キーワード: 高分子材料物性 / ポリオレフィン / 延伸 / 結晶化 / 配向 / ラマン分光 / その場分光 / 変形 / コンホメーション / ラマン分光法 / 結晶性高分子 / 蛍光分光 / 一軸延伸

研究成果の概要

代表的なプラスチック材料であるポリエチレンやポリプロピレンの延伸および溶融・結晶化過程における分子レベルの構造変化を明らかにするために、ラマン分光法によるその場分光測定装置を作製した。ポリエチレンやポリプロピレンを一軸延伸すると、延伸方向への分子配向が進展するが、降伏領域においては、一旦延伸軸から傾いた方向へ配向し、分子鎖と垂直な方向に圧縮力が印加することが分かった。このことは、球晶が破砕して生成したラメラクラスターユニットの回転が降伏後の配向の起源であることを示唆している。

研究成果

• [雑誌論文] Rheo-Raman Study of Isotactic Polypropylene under Tensile Deformation (2017)
  • 著者名/発表者名: Takumitsu Kida, Yusuke Hiejima and Koh-hei Nitta
  • 雑誌名: Macromolecular Symposia 巻: 印刷中
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Molecular orientation behavior of isotactic polypropylene under uniaxial stretching by rheo-Raman spectroscopy (2016)
  • 著者名/発表者名: Takumitsu Kida, Yusuke Hiejima, Koh-hei Nitta
  • 雑誌名: Express Polymer Letters 巻: 10 号: 8 ページ: 701-709
  • DOI: 10.3144/expresspolymlett.2016.63
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Raman spectroscopic study of high-density polyethylene during tensile deformation (2016)
  • 著者名/発表者名: Takumitsu Kida, Yusuke Hiejima, Koh-hei Nitta
  • 雑誌名: Int. J. Exp. Spectrosc. Tech. 巻: 1 ページ: 1-6
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Molecular orientation behavior of isotactic polypropylene under uniaxial stretching by rheo-Raman spectroscopy (2015)
  • 著者名/発表者名: Takumitsu Kida, Yusuke Hiejima, Koh-hei Nitta,
  • 雑誌名: Express. Polym. Lett. 巻: in press
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Rheo-optical Raman study of microscopic deformation in high-density polyethylene under hot drawing (2015)
  • 著者名/発表者名: Takumitsu Kida, Yusuke Hiejima, Koh-hei Nitta,
  • 雑誌名: Polym. Test. 巻: 44 ページ: 30-36
  • DOI: 10.1016/j.polymertesting.2015.03.018
  • NAID: 120005613967
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Deformation mechanism of high-density polyethylene probed by in situ Raman spectroscopy (2015)
  • 著者名/発表者名: Takumitsu Kida, Tatsuya Oku, Yusuke Hiejima, Koh-hei Nitta
  • 雑誌名: Polymer 巻: 58 ページ: 88-95
  • DOI: 10.1016/j.polymer.2014.12.030
  • NAID: 120005537886
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] ラマン分光から見た高密度ポリエチレンの構造変化 (2014)
  • 著者名/発表者名: 比江嶋祐介, 木田拓充, 新田晃平
  • 雑誌名: 次世代ポリオレフィン総合研究 巻: 8 ページ: 77-80
  • 謝辞記載あり
• [学会発表] Orientation distribution functions of polyethylene and polypropylene during tensile stretching determined by rheo-Raman spectroscopy (2016)
  • 著者名/発表者名: Yusuke Hiejima, Takumitsu Kida and Koh-hei Nitta
  • 学会等名: International Conference on Polyolefin Characterization
  • 発表場所: Shanghai, China
  • 年月日: 2016-11-06
  • 国際学会
• [学会発表] Rheo-Raman study of uniaxial deformation of polyethylene solids (2016)
  • 著者名/発表者名: Yusuke Hiejima, Takumitsu Kida and Koh-hei Nitta
  • 学会等名: International Congress on Rheology
  • 発表場所: Kyoto Terrsa, Kyoto, Japan
  • 年月日: 2016-08-08
  • 国際学会
• [学会発表] Rheo-Raman study of deformation in polyethylene and isotactic polypropylene (2015)
  • 著者名/発表者名: Yusuke Hiejima, Takumitsu Kida, and Koh-hei Nitta,
  • 学会等名: World Polyolefin Congress (WPOC2015)
  • 発表場所: Tokyo Metropolitan University
  • 年月日: 2015-11-23
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] 分光学的手法を用いた 高分子物性評価 (2015)
  • 著者名/発表者名: 比江嶋祐介
  • 学会等名: 第13回高分子物性研究会
  • 発表場所: 石川県能美市
  • 年月日: 2015-08-07
  • 招待講演
• [学会発表] In-situラマン分光法を用いたイソタクチックポリプロピレンの延伸過程における分子配向挙動の解析 (2015)
  • 著者名/発表者名: 木田拓充、比江嶋祐介、新田晃平
  • 学会等名: 第26回プラスチック成形加工学会年次大会
  • 発表場所: タワーホール船堀（東京都）
  • 年月日: 2015-06-03 – 2015-06-04
• [学会発表] ラマン分光法によるイソタクチックポリプロピレンの結晶化挙動に関する研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 竹田健人、比江嶋祐介、新田晃平
  • 学会等名: 第64回高分子学会年次大会
  • 発表場所: 北大（札幌市）
  • 年月日: 2015-05-27 – 2015-05-29
• [学会発表] In-situラマン分光測定による分岐状態が異なるポリエチレンの延伸過程における変形機構の解明 (2015)
  • 著者名/発表者名: 木田拓充、比江嶋祐介、新田晃平
  • 学会等名: 第64回高分子学会年次大会
  • 発表場所: 北大（札幌市）
  • 年月日: 2015-05-27 – 2015-05-29
• [学会発表] 蛍光プローブを添加したポリエチレンの破損状態と蛍光スペクトルの関係 (2015)
  • 著者名/発表者名: 地引徹、比江嶋祐介、新田晃平
  • 学会等名: 第64回高分子学会年次大会
  • 発表場所: 北大（札幌市）
  • 年月日: 2015-05-27 – 2015-05-29
• [学会発表] In-Situ Raman Spectroscopic Study of Deformation Mechanism of Polyethylene under Hot Drawing (2015)
  • 著者名/発表者名: Takumitsu Kida, Yusuke Hiejima, Koh-hei Nitta
  • 学会等名: The 10th International Workshop for East Asian Young Rheologists (IWEAYR-10)
  • 発表場所: 九州大学筑紫野キャンパス
  • 年月日: 2015-02-04 – 2015-02-07
• [学会発表] 蛍光プローブを利用した一軸延伸下における結晶性高分子の構造変化の研究 (2014)
  • 著者名/発表者名: 地引徹、比江嶋祐介、新田晃平
  • 学会等名: 第37回溶液化学シンポジウム
  • 発表場所: アバンセ（佐賀市）
  • 年月日: 2014-11-12 – 2014-11-14
• [学会発表] その場ラマン分光法を用いたポリエチレンの延伸過程における変形機構の解明 (2014)
  • 著者名/発表者名: 木田拓充、比江嶋祐介、新田晃平
  • 学会等名: 第62回レオロジー討論会
  • 発表場所: 福井市交流プラザ
  • 年月日: 2014-10-15 – 2014-10-17
• [学会発表] その場ラマン分光測定によるイソタクチックポリプロピレンのα分散領域における変形挙動に関する研究 (2014)
  • 著者名/発表者名: 竹田健人、木田拓充、比江嶋祐介、新田晃平
  • 学会等名: 第62回レオロジー討論会
  • 発表場所: 福井市交流プラザ
  • 年月日: 2014-10-15 – 2014-10-17
• [学会発表] In-situラマン分光測定によるポリエチレンの延伸過程における変形メカニズムの解明 (2014)
  • 著者名/発表者名: 木田拓充、比江嶋祐介、新田晃平
  • 学会等名: 第12回高分子物性研究発表会
  • 発表場所: 石川県青少年研修センター
  • 年月日: 2014-09-16 – 2014-09-17
• [学会発表] ラマン分光から見たポリオレフィンの構造変化 (2014)
  • 著者名/発表者名: 比江嶋祐介、木田拓充、新田晃平
  • 学会等名: 第9回次世代ポリオレフィン総合研究会
  • 発表場所: 首都大学東京秋葉原サテライトキャンパス
  • 年月日: 2014-08-07 – 2014-08-08
• [学会発表] ラマン分光法を用いた分岐状態が異なるポリエチレンの延伸過程における微視的構造変化のその場観察 (2014)
  • 著者名/発表者名: 木田拓充、比江嶋祐介、新田晃平
  • 学会等名: 第63回高分子学会年次大会
  • 発表場所: 名古屋国際会議場
  • 年月日: 2014-05-28 – 2014-05-30
• [学会発表] In-situラマン分光測定による高密度ポリエチレンの冷延伸挙動の解析 (2014)
  • 著者名/発表者名: 木田拓充、比江嶋祐介、新田晃平
  • 学会等名: 第41回レオロジー年次大会
  • 発表場所: 東京大学生産技術研究所コンベンションホール
  • 年月日: 2014-05-15 – 2014-05-16
• [図書] Advances in Materials Science Reseach Volume 20 (2015)
  • 著者名/発表者名: Maryann C. Wythers (Eds.), Yusuke Hiejima, Takumitsu Kida, Koh-hei Nitta et al.
  • 総ページ数: 270
  • 出版者: Nova Science Publishers
• [産業財産権] 結晶性高分子の劣化測定方法 (2016)
  • 発明者名: 新田晃平, 比江嶋祐介, 五十嵐敏郎, 木田拓充, 竹田健人
  • 権利者名: 新田晃平, 比江嶋祐介, 五十嵐敏郎, 木田拓充, 竹田健人
  • 産業財産権種類: 特許
  • 産業財産権番号: 2016-248326
  • 出願年月日: 2016-12-21