研究課題/領域番号 |
26420541
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
長谷川 拓哉 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30360465)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2015年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2014年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ひび割れ / 浸透性探傷剤 / 凍害 / スケーリング / ASR / 染色浸透探傷剤 / コンクリート / 実構造物 |
研究実績の概要 |
本年度は、浸透探傷剤を用いた明度差によるコンクリートのひび割れ本数の推定手法について、(1)適用範囲の検討、(2)ひび割れ本数とコンクリートの物性値との関係の検討とともに、(3)ひび割れパターンの類型化の検討を行った。(1)適用範囲の検討では、含水状態を変えた実験を行い、含水率が高いと探傷剤の浸透状況が異なることを確認した。なお、含水率に関する適用範囲は、明らかでない点も多く継続して検討を行う予定である。(2)ひび割れ本数とコンクリートの物性値については、普通セメントとともに、高炉スラグ、フライアッシュを混入したコンクリート試験体を作製し、凍結融解作用によって劣化させたものについて、両者の相関について検討した。結果として、普通セメントのものは既往の研究と同様高い相関が得られたが、混和材を使用したものは相関係数が低下した。これは混和材を使用したコンクリートの劣化の進行が異なるためと考えられ、さらに詳細な検討を計画している。(3)ひび割れパターンの類型化については、凍害について、スケーリングの予測手法の精度向上を行うとともに、スケーリングと本手法による内部膨張ひび割れの関係を検討した。スケーリングと内部膨張ひび割れには一定の相関がみられ、スケーリング深さを同時に測定することで、内部のひび割れの推定における精度向上の可能性が示唆された。また、凍害とASRのひびわれの違いについて検討を行ったが、試験体が小断面であったためか昨年度のコア供試体ほど明確にできず、来年度も継続して検討することとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね順調に進展している。しかし、当初想定していた以上に含水率の影響が大きいことが判明し、これについては今後さらに検討を行う予定である。また、今年度は実構造物からのデータ収集が十分でなく、最終年度のとりまとめにむけて、充実させていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度は、とりまとめの年度であり、提案手法の適用範囲および調査方法について、明らかにするとともに、実構造物のデータを多く収集し、提案手法の妥当性の検証を行う予定としている。なお、実構造物がみつからない場合には、既に屋外暴露してある試験体を対象として、検証を行う予定である。また、本手法により得られたデータに基づく鉄筋コンクリート造部材の劣化予測手法について、これまでの成果に基づいた提案を行う予定である。
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次年度使用額の使用計画 |
実構造物調査を計画しており、その旅費とコア採取費用、運送費等に使用する予定としている。なお、適切な実構造物がみつからない場合は、本学に屋外暴露している試験体の調査に換えることとし、試験体からのコア採取費用等に充当する予定である。
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