ニッチの均質化によるがん幹細胞脆弱化の基盤研究

• 研究課題/領域番号: 26430125
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 腫瘍生物学
• 研究機関: 京都産業大学
• 研究代表者: 板野 直樹 京都産業大学, 総合生命科学部, 教授 (40257712)
• 研究協力者: 泉川 友美 京都産業大学, 総合生命科学部, 研究助教 ; Chanmee Theerawut 京都産業大学, 総合生命科学部, 研究員 ; Ontong Pawared 京都産業大学, 大学院・工学研究科, 学生 ; 望月 信利 京都産業大学, 大学院・生命科学研究科, 学生 ; 東出 実歩 京都産業大学, 大学院・生命科学研究科, 学生 ; Chokchaitaweesuk Chatchadawarai 京都産業大学, 大学院・生命科学研究科, 学生
• 研究期間 (年度): 2014-04-01 – 2018-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2017年度)
• 配分額: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円); 2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2014年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
• キーワード: がん幹細胞 / ニッチ / ストレス耐性 / ヒアルロン酸 / 炎症

研究成果の概要

ニッチ構成要素としてのヒアルロン酸が、がん幹細胞性の制御に働く機構の解明を目的に、ヒアルロン酸高産生乳がん細胞における代謝反応について、安定同位体標識と質量分析により解析した。その結果、細胞内ヘキソサミン合成経路の代謝流束が加速していることを明らかにした。また、ヘキソサミン合成経路の律速酵素であるGlutamine fructose amidotransferase 1遺伝子の過剰発現あるいはノックダウン細胞を用いた解析から、ヘキソサミン合成経路が抗がん剤耐性などのがん幹細胞性の制御に重要であることを明らかにした。

研究成果

• [国際共同研究] Chiang Mai University(Thailand)
• [国際共同研究] Chiang Mai University(タイ)
• [雑誌論文] Hyaluronan production regulates metabolic and cancer stem-like properties of breast cancer cells via hexosamine biosynthetic pathway-coupled HIF-1 signaling. (2016)
  • 著者名/発表者名: Chanmee T, Ontong P, Izumikawa T, Higashide M, Mochizuki N, Chokchaitaweesuk C, Khansai M, Nakajima K, Taniguchi N, Itano N.
  • 雑誌名: J. Biol. Chem. 巻: 291 号: 46 ページ: 24105-24120
  • DOI: 10.1074/jbc.m116.751263
  • 査読あり / 国際共著
• [雑誌論文] Hyaluronan: A modulator of the tumor microenvironment. (2016)
  • 著者名/発表者名: Chanmee T, Ontong P, Itano N.
  • 雑誌名: Cancer Letter 巻: 375 号: 1 ページ: 20-30
  • DOI: 10.1016/j.canlet.2016.02.031
  • 査読あり / 国際共著
• [雑誌論文] Excessive hyaluronan production promotes acquisition of cancer stem cell signatures through the coordinated regulation of Twist and the TGF-β-Snail signaling axis. (2014)
  • 著者名/発表者名: T. Chanmee, P. Ontong, N. Mochizuki, P. Kongtawelert, K. Konno, N. Itano
  • 雑誌名: Journal of Biological Chemistry 巻: 289 号: 38 ページ: 26038-26056
  • DOI: 10.1074/jbc.m114.564120
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [学会発表] Hyaluronan production regulates metabolic and cancer stem-like properties of breast cancer cells via hexosamine biosynthetic pathway-coupled HIF-1 signaling (2017)
  • 著者名/発表者名: Itano, N., Chanmee, T., Ontong, P., Izumikawa, T., Higashide, M., Mochizuki, N., Chokchaitaweesuk, C., Khansai, M., Nakajima, K., Kakizaki, I., Kongtawelert, P., Taniguchi, N.
  • 学会等名: International Society for Hyaluronan Sciences 11th International Conference (Hyaluronan 2017)
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] ヒアルロン酸生合成を起点とした代謝リプログラミングとがん幹細胞性の発現調節 (2017)
  • 著者名/発表者名: 泉川友美、板野直樹
  • 学会等名: ConBio2017
• [学会発表] 乳がん細胞の上皮-間葉転換を制御するヘキソサミン合成経路の役割 (2017)
  • 著者名/発表者名: 東出実歩、泉川友美、Chokchaitaweesuk Chatchadawarai、板野直樹
  • 学会等名: ConBio2017
• [学会発表] ヘキソサミン合成経路を介したがん幹細胞様細胞の代謝リプログラミング (2017)
  • 著者名/発表者名: 板野直樹
  • 学会等名: 第26回日本がん転移学会学術集会・総会
• [学会発表] ヘキソサミン合成経路を介したがん幹細胞の代謝リプログラミング (2017)
  • 著者名/発表者名: 泉川友美、チャンミー シーラウット、東出実歩、ショーチャイタウィスゥ チャッチャダワライ、中嶋和紀、柿崎育子、谷口直之、板野直樹
  • 学会等名: 第36回日本糖質学会年会
• [学会発表] Hyaluronan production regulates metabolic and cancer stem-like properties of breast cancer cells via hexosamine biosynthetic pathway-coupled HIF-1 signaling (2016)
  • 著者名/発表者名: Tomomi Izumikawa, Theerawut Chanmee, Pawared Ontong, Miho Higashide, Nobutoshi Mochizuki, Chatchadawalai Chokchaitaweesuk, Manatsanan Khansai, Kazuki Nakajima, Ikuko Kakizaki, Prachya Kongtawelert, Naoyuki Taniguchi, Naoki Itano
  • 学会等名: 第89回日本生化学会大会
  • 発表場所: 仙台国際センター（宮城県・仙台市）
  • 年月日: 2016-09-27
• [学会発表] ヘキソサミン合成経路による上皮‐間葉転換制御機構 (2016)
  • 著者名/発表者名: 東出実歩、望月信利、チャンミー シーラウット、板野直樹
  • 学会等名: 第63回日本生化学会近畿支部例会
  • 発表場所: 神戸薬科大学（兵庫県・神戸市）
  • 年月日: 2016-05-21
• [学会発表] ヒアルロン酸産生によるがん幹細胞の代謝リプログラミング (2015)
  • 著者名/発表者名: 板野直樹
  • 学会等名: BMB2015
  • 発表場所: 兵庫県・神戸市
  • 年月日: 2015-12-04
• [学会発表] がん幹細胞制御因子としてのヒアルロン酸 (2015)
  • 著者名/発表者名: 板野直樹
  • 学会等名: 第74回日本癌学会学術総会
  • 発表場所: 愛知県・名古屋市
  • 年月日: 2015-10-10
  • 招待講演
• [学会発表] Excessive hyaluronan production promotes acquisition of cancer stem signatures (2015)
  • 著者名/発表者名: Itano, N. Chanmee, T., Ontong, P., Mochizuki, N., Kongtawelert, P., Konno, K.
  • 学会等名: International Society for Hyaluronan Sciences 10th International Conference
  • 発表場所: Florence, Italy
  • 年月日: 2015-07-11
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] 癌進展におけるヒアルロン酸微小環境の多面的な役割 (2014)
  • 著者名/発表者名: 板野直樹
  • 学会等名: 第87回日本生化学会大会
  • 発表場所: 国立京都国際会館、京都市
  • 年月日: 2014-10-18
• [学会発表] ヒアルロン酸誘導性上皮間葉転換によるがん幹細胞性の制御 (2014)
  • 著者名/発表者名: チャンミー シーラウット，板野直樹
  • 学会等名: 第23回日本がん転移学会学術集会・総会
  • 発表場所: 金沢市文化ホール、金沢市
  • 年月日: 2014-07-10