HTLV－１感染ヒト化マウスを用いた腫瘍発生過程における遺伝子変異蓄積機序の解明

• 研究課題/領域番号: 26430126
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 腫瘍生物学
• 研究機関: 関西医科大学
• 研究代表者: 田中 正和 関西医科大学, 医学部, 助教 (20454613)
• 研究協力者: 姚 錦春
• 研究期間 (年度): 2014-04-01 – 2017-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2016年度)
• 配分額: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円); 2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2014年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
• キーワード: HTLV-1 / ヒト化マウス / Tax / APOBEC / APOBEC３ / CD25 / ウイルス感染 / インターフェロン

研究成果の概要

HTLV-1感染ヒト化マウスではATL様病態発症過程が既に認められており、その中で発現誘導が確認されているAPOBEC3B遺伝子の誘導機構を明らかにすることを目的とした。
ヒト化マウスへの初期感染時ではTax発現と共にAPOBEC3Bの発現上昇が観察されたのに対し、腫瘍形成過程での持続感染時ではAPOBEC3Bの発現誘導はTax発現とは関係なく、Tax以外のウイルス産物の関与が考えられた。またHAM患者検体と健常人との比較結果よりAPOBEC3B発現が抑制されていたことから、抗HTLV-1感染応答等の誘導によりAPOBEC3Bの発現誘導が認められ、宿主遺伝子の変異が蓄積されると示唆された。

研究成果

• [雑誌論文] An enzyme-linked immunosorbent assay-based system for determining the physiological level of poly(ADP-ribose)in cultured cells. (2016)
  • 著者名/発表者名: C. Ida, S. Yamashita, M. Tsukada, T. Eguchi, M. Tanaka, S. Ogata, T. Fujii, Y. Nishi, S. Ikegami, J. Moss, M. Miwa.
  • 雑誌名: Anal. Biochem. 巻: 494 ページ: 76-81
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
• [雑誌論文] Effect of mild temperature shift on poly(ADP-ribose) and γH2AX levels in cultured cells. (2016)
  • 著者名/発表者名: S. Yamashita, M. Tanaka, T. Sato, C. Ida, N. Ohta, T. Hamada, T. Uetsuki, Y. Nishi, J. Moss, M. Miwa.
  • 雑誌名: Biochem. Biophys. Res. Commun. 巻: 476 ページ: 594-599
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
• [雑誌論文] Induction of APOBEC3B cytidine deaminase gene in HTLV-1 infected T-cells of ATL model mouse (2015)
  • 著者名/発表者名: Masakazu Tanaka, Jinchun Yao, Sung-il Lee, Yihua Ren, Norihiro Takenouchi, Jun-ichi Fujisawa
  • 雑誌名: Retrovirology 巻: 12(Suppl1) 号: S1 ページ: 043-043
  • DOI: 10.1186/1742-4690-12-s1-p11
  • オープンアクセス / 国際共著
• [雑誌論文] Tax peptide vaccine suppressed the leukemia in humanized mouse (2015)
  • 著者名/発表者名: Jun-ichi Fujisawa, Sung-il Lee, Jinchun Yao, Yihua Ren, Masakazu Tanaka
  • 雑誌名: Retrovirology 巻: 12(Suppl1) 号: S1
  • DOI: 10.1186/1742-4690-12-s1-o43
  • オープンアクセス / 国際共著
• [学会発表] HTLV-1感染ヒト化マウスを用いた感染予防ワクチンにおけるアジュバント効果の検討 (2016)
  • 著者名/発表者名: 田中 正和, 任 翊華, 竹之内 徳博, 姚 錦春, 李 成一, 藤澤 順一.
  • 学会等名: 第３回日本HTLV-1学会学術集会
  • 発表場所: 鹿児島県市町村自治会館
  • 年月日: 2016-08-26
• [学会発表] HTLV-1感染ヒト化マウスにおけるAPOBEC3Bの誘導について. (2015)
  • 著者名/発表者名: 田中正和,姚錦春,李成一,任翊华,竹之内徳博,藤澤順一.
  • 学会等名: 第74回日本癌学会学術総会.
  • 発表場所: 名古屋国際会議場・名古屋
  • 年月日: 2015-10-08
• [学会発表] HTLV-1感染ヒト化マウスモデルにおけるシチジンデアミナーゼAPOBEC3B遺伝子の活性化. (2015)
  • 著者名/発表者名: 田中正和,姚錦春,李成一,任翊华,竹之内徳博,藤澤順一.
  • 学会等名: 第2回日本HTLV-1学会学術集会.
  • 発表場所: 東京大学医科学研究所・東京
  • 年月日: 2015-08-21
• [学会発表] Induction of APOBEC3B cytidine deaminase gene in HTLV-1 infected T-cells of ATL model mouse. (2015)
  • 著者名/発表者名: Masakazu Tanaka, Jinchun Yao, Sung-il Lee, Yihua Ren, Norihiro Takenouchi, Jun-ichi Fujisawa.
  • 学会等名: 17th international conference on human retrovirology: HTLV & related viruses.
  • 発表場所: Martinique・France
  • 年月日: 2015-06-18
  • 国際学会