研究課題
基盤研究(C)
担癌個体における免疫機能低下のメカニズムの解明はがんの制圧には必須であるが、未だ不明な点が多い。本研究課題では、担癌個体においてCD4+T細胞の機能分化が抑制される機序について検討した。そして、担癌個体において増加する可溶性IL-6受容体(sIL-6R)が、CD4+T細胞に作用し、腫瘍特異的Th1細胞の分化を抑制することを見出した。さらに、これは、腫瘍特異的CD8+T細胞の誘導を阻害し、結果的に担癌個体では抗腫瘍効果が減弱する、というメカニズムを明らかにした。これらの結果は、担癌個体において、がんに対する免疫療法の感受性低下の是正を目指したアプローチへの基盤的知見を与え得るものである。
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