研究課題/領域番号 |
26440231
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
大橋 一晴 筑波大学, 生命環境系, 講師 (70400645)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2014年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 種間関係 / 進化生態 / 行動生態 |
研究成果の概要 |
花には、しばしば送粉効率が大きく異なる動物たちが訪れる。このような多様な送粉動物の利用においては、送粉効率が低いものをできるだけ後回しにし、送粉効率が高い動物に優先的に訪れてもらうことが、花にとってかぎられた資源を有効に使うための戦略として重要であるはずだ。しかしながら、多くの植物は24時間以上花を咲かせつづける性質をもつため、開花時刻がわかっていない種が非常に多い。そこで日本産被子植物150種の開花時刻を低速度撮影によって定量化したところ、花のかたちや開花時期によって「朝咲き型」「昼咲き型」「夜咲き型」「開閉型」「二山型」の5つの開花パターンに分かれていることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
送粉効率が異なるさまざまな動物が花を訪れるとき、花はどのような順序で彼らと接するのが望ましいか? こうした「スケジュール最適化」の観点から植物の開花時刻の適応的意義を捉えた研究は、これまでほとんど例がなかった。本研究の広範な種間比較にもとづく、さまざまな植物種における開花時刻のパターンと他の花形質との関連の発見は、多様なパートナーに対する同時適応におけるジレンマ=訪花者間トレードオフを最小限におさえるための花の戦略を明らかにした、先駆的な成果と言える。トレードオフを回避不能な制約としてではなく、解消可能な進化のターゲットと見なすことにより、従来の生物学にはなかった新たな視点を提供する。
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