研究課題/領域番号 |
26450208
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
森林科学
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研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
関 伸一 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (50343801)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2014年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | コマドリ / 地域的減少 / 亜高山帯 / 下層植生 / ミトコンドリアDNA / 亜高山 / 島嶼 / 下層植性 / 遺伝的多様性 |
研究成果の概要 |
コマドリは日本列島周辺地域の固有繁殖種で、ニホンジカの増加による生息環境の悪化にともなう個体数の減少が各地で報告されている。本研究では生息地の現状を明らかにするとともに、ミトコンドリアDNAの塩基配列にもとづく保全遺伝学的解析によって各地の集団の歴史と遺伝的多様性について検討した。遺伝的な集団構造には本土地域では歴史的な個体数の放散と分布の拡大による影響があったと推測され、分布が不連続な集団間でも遺伝的分化は軽微だった。最終氷期後に南から北への分布拡大があったと考えられる一方で、現在の遺伝的多様性は南部で低い傾向があったことから、今後の変化には注意する必要があると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コマドリは日本列島周辺地域の固有繁殖種で、鳴き声の良い鳥として古来親しまれてきた種であるが、ニホンジカの増加による下層植生衰退にともなって各地で個体数の減少と生息地の縮小が認められ、西日本の各県ではレッドリストの絶滅危惧種や準絶滅危惧種に指定する例が増加している。地域的な減少が進行しつつある中でコマドリの遺伝的な集団構造を明らかにしたことは、不連続に分布する山地性の小鳥類の動態を理解する上での学術的意義が大きいだけでなく、種の保全上も重要な意義がある。また、ニホンジカの個体群管理において森林生態系への影響を反映する管理指標として、下層植生に依存した希少鳥類の生息状況が重要であることも示した。
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