研究課題
基盤研究(C)
黒毛和種雌牛の受胎率は年々低下する傾向にあり、胚死滅が主な原因の1つと考えられている。本申請では、黒毛和種で、劣性変異では説明できない胚死滅の遺伝的要因を明らかにするため、胚死滅育種価を表型値としてゲノムワイド関連解析を行い、関連ゲノム領域を詳しく調べることで、胚死滅を引き起こす遺伝子とそのリスク多型を同定することを目的として研究を行った。ゲノムワイド関連解析の結果、18-29日の間に起こる胚死滅に関連するSNPを10番染色体に1ヶ所、30-60日の間に起こる胚死滅に関連するSNPを7番染色体に1ヶ所それぞれ検出した。関連領域内から原因となる遺伝子とリスク多型を同定するまでには至らなかったが、DNAマーカーを特定したことで目標を達成した。また、多型の1つとしてゲノムコピー数多型についても検討した結果、1,481頭のSNP情報から861ヶ所のゲノムコピー数多型領域を特定し、その中の1つが30-60日の間に起こる胚死滅に関連することを明らかにした。今後、これらの3つの領域の胚死滅への効果と黒毛和種集団における頻度を調べ、育種利用性について検討する必要がある。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (3件)
BMC Genetics
巻: 17 号: 1 ページ: 26-26
10.1186/s12863-016-0335-z
巻: 16 号: 1 ページ: 123-123
10.1186/s12863-015-0282-0