ミエロペルオキシダーゼ欠損マウスのサイトカイン過剰発現機構と肺炎重篤化の解析

• 研究課題/領域番号: 26450446
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 統合動物科学
• 研究機関: 横浜市立大学
• 研究代表者: 荒谷 康昭 横浜市立大学, 生命ナノシステム科学研究科(八景キャンパス), 教授 (30192470)
• 研究期間 (年度): 2014-04-01 – 2017-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2016年度)
• 配分額: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円); 2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2014年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
• キーワード: 免疫 / 好中球 / ミエロペルオキシダーゼ / 活性酸素 / 炎症 / 食細胞NADPHオキシダーゼ / 自然免疫

研究成果の概要

好中球やマクロファージが活性化すると、食細胞NADPHオキシダーゼやミエロペルオキシダーゼ(MPO)の触媒によって各種活性酸素を産生する。本研究は、これらの酵素を欠損したマウスが感染非依存的に重篤な肺炎を発症するという興味深い現象の発症メカニズムを探った。ザイモザンやカンジダ死菌の刺激を受けたMPO欠損好中球や食細胞NADPHオキシダーゼ欠損好中球は、ERK/NF-κB経路の過剰活性化によって種々の炎症性サイトカイン類を過剰産生した。さらに、MPO欠損好中球はMac1/FAK/ERK経路の過剰活性化によって貪食能も亢進することも判明し、この様な過剰活性化が肺炎重篤化の一因である可能性を示した。

研究成果

• [雑誌論文] Genetic phagocyte NADPH-oxidase deficiency enhances nonviable Candida albicans-induced inflammation in mouse lungs. (2017)
  • 著者名/発表者名: Endo, D., Fujimoto, K., Hirose, R., Yamanaka, H., Homme, M., Ishibashi, K., Miura, N., Ohno, N., and Aratani, Y
  • 雑誌名: Inflammation 巻: 40 号: 1 ページ: 123-135
  • DOI: 10.1007/s10753-016-0461-9
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Myeloperoxidase deficiency enhances zymosan phagocytosis associated with up-regulation of surface expression of CD11b in mouse neutrophils. (2016)
  • 著者名/発表者名: Fujimoto, K., Motowaki, T., Tamura, N., and Aratani, Y
  • 雑誌名: Free Radic. Res 巻: 50 号: 12 ページ: 1340-1349
  • DOI: 10.1080/10715762.2016.1244821
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] The potential for repositioning antithyroid agents as antiasthma drugs. (2016)
  • 著者名/発表者名: Suzuki S, Ogawa M, Ohta S, Arima K, Nunomura S, Nanri Y, Mitamura Y, Yoshihara T, Nakamura Y, Yamauchi K, Chibana K, Ishii Y, Lee JJ, Aratani Y, Kakuta S, Kubo S, Iwakura Y, Yoshida H, Izuhara K.
  • 雑誌名: J Allergy Clin Immunol. 巻: 138 号: 5 ページ: 1458-1461
  • DOI: 10.1016/j.jaci.2016.04.047
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
• [雑誌論文] Myeloperoxidase negatively regulates the expression of proinflammatory cytokines and chemokines by zymosan-induced mouse neutrophils. (2016)
  • 著者名/発表者名: Endo, D., Saito, T., Suzuki, K., and Aratani, Y
  • 雑誌名: Inflamm. Res. 巻: 65 号: 2 ページ: 151-159
  • DOI: 10.1007/s00011-015-0899-5
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] The voltage-gated proton channel Hv1/VSOP inhibits neutrophil granule release (2016)
  • 著者名/発表者名: Okochi Y, Aratani Y, Adissu HA, Miyawaki N, Sasaki M, Suzuki K, Okamura Y.
  • 雑誌名: J Leukoc Biol. 巻: 99 号: 1 ページ: 7-19
  • DOI: 10.1189/jlb.3hi0814-393r
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [学会発表] Myeloperoxidase deficiency enhances phagocytosis associated with up-regulation of surface expression of CD11b. (2017)
  • 著者名/発表者名: Fujimoto K.,Motowaki T., Tamura N., and Aratani Y.
  • 学会等名: 18th International Vasculitis & ANCA Workshop
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2017-03-26
  • 国際学会
• [学会発表] 食細胞NADPHオキシダーゼ欠損によるカンジダ死菌誘発性肺炎の重篤化 (2016)
  • 著者名/発表者名: 遠藤大樹、藤本健太、石橋健一、三浦典子、大野尚仁、荒谷康昭
  • 学会等名: 第22回MPO研究会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2016-12-02
• [学会発表] 食細胞NADPHオキシダーゼ欠損好中球におけるIL-1β過剰産生機構の解析 (2016)
  • 著者名/発表者名: 遠藤大樹、山中寛子、廣瀬理華、藤本健太、高取沙織、荒谷康昭
  • 学会等名: 第39回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2016-11-30
• [学会発表] 野生型およびミエロペルオキシダーゼ欠損好中球からのMIP-2産生に及ぼすビタミンCの影響 (2016)
  • 著者名/発表者名: 髙取沙織、荒谷康昭
  • 学会等名: 第39回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2016-11-30
• [学会発表] ミエロペルオキシダーゼ欠損好中球における貪食活性促進機構の解析 (2016)
  • 著者名/発表者名: 藤本健太、荒谷康昭
  • 学会等名: 第39回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2016-11-30
• [学会発表] 好中球からのサイトカイン産生におけるミエロペルオキシダーゼの役割 (2016)
  • 著者名/発表者名: 遠藤大樹、荒谷康昭
  • 学会等名: 日本農芸化学会2016年度大会
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 2016-03-27
• [学会発表] 好中球のザイモザン貪食能におけるミエロペルオキシダーゼの役割 (2016)
  • 著者名/発表者名: 藤本健太、荒谷康昭
  • 学会等名: 日本農芸化学会2016年度大会
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 2016-03-27
• [学会発表] Voltage-gated proton channel Hv1/VSOP inhibits granule exocytosis in neutrophils and inflammation. (2015)
  • 著者名/発表者名: Okochi, Y., Aratani, Y., Adissu, H., Miyawaki, N., Sasaki, M., Suzuki, K., and Okamura, Y
  • 学会等名: 8th FAOPS Congress
  • 発表場所: Bangkok(Thailand)
  • 年月日: 2015-11-22
  • 国際学会
• [学会発表] MPO欠損マウス好中球からの炎症性サイトカイン過剰産生による肺炎の誘発 (2015)
  • 著者名/発表者名: 荒谷康昭、遠藤大樹、鈴木和男
  • 学会等名: 第20回 MPO研究会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2015-10-31
• [学会発表] Aberrant production of inflammatory mediators in myeloperoxidase-deficient neutrophils stimulated with zymosan. (2015)
  • 著者名/発表者名: Endo, D., Fujimoto, K., Saito, T., Motowaki, T., and Aratani, Y
  • 学会等名: 9th International human Peroxidase Meeting
  • 発表場所: Cologne(Germany)
  • 年月日: 2015-09-14
  • 国際学会
• [学会発表] ミエロペルオキシダーゼ欠損好中球によるサイトカイン過剰産生機構の解析 (2015)
  • 著者名/発表者名: 遠藤大樹、齊藤誉幸、荒谷康昭
  • 学会等名: 第26回日本生体防御学会学術総会
  • 発表場所: 台東区生涯学習センター（東京都台東区）
  • 年月日: 2015-07-10 – 2015-07-12
• [学会発表] ミエロペルオキシダーゼ欠損好中球における貪食能の解析 (2015)
  • 著者名/発表者名: 藤本健太、本脇献浩、荒谷康昭
  • 学会等名: 第26回日本生体防御学会学術総会
  • 発表場所: 台東区生涯学習センター（東京都台東区）
  • 年月日: 2015-07-10 – 2015-07-12
• [学会発表] 食細胞NADPHオキシダーゼ欠損マウスにおけるカンジダ死菌誘発性肺炎の解析 (2015)
  • 著者名/発表者名: 廣瀬理華、山中寛子、本目みずき、石橋健一、三浦典子、大野尚仁、荒谷康昭
  • 学会等名: 第26回日本生体防御学会学術総会
  • 発表場所: 台東区生涯学習センター（東京都台東区）
  • 年月日: 2015-07-10 – 2015-07-12
• [学会発表] ミエロペルオキシダーゼ欠損好中球によるサイトカイン過剰産生機構の解析 (2015)
  • 著者名/発表者名: 遠藤大樹、齊藤誉幸、荒谷康昭
  • 学会等名: 第26回日本生体防御学会学術総会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2015-07-10
  • 国際学会
• [学会発表] ミエロペルオキシダーゼ欠損好中球における貪食能の解析 (2015)
  • 著者名/発表者名: 藤本健太、本脇献浩、荒谷康昭
  • 学会等名: 第26回日本生体防御学会学術総会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2015-07-10
• [学会発表] 食細胞NADPHオキシダーゼ欠損マウスにおけるカンジダ死菌誘発性肺炎の解析 (2015)
  • 著者名/発表者名: 廣瀬理華、山中寛子、本目みずき、石橋健一、三浦典子、大野尚仁、荒谷康昭
  • 学会等名: 第26回日本生体防御学会学術総会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2015-07-10
• [学会発表] ミエロペルオキシダーゼ欠損好中球におけるサイトカイン発現量の促進 (2014)
  • 著者名/発表者名: 齊藤誉幸、遠藤大樹、荒谷康昭
  • 学会等名: 第37回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: パシフィコ横浜（神奈川県横浜市）
  • 年月日: 2014-11-25 – 2014-11-27
• [学会発表] ミエロペルオキシダーゼ欠損好中球におけるザイモザン貪食能の促進 (2014)
  • 著者名/発表者名: 本脇献浩、藤本健太、荒谷康昭
  • 学会等名: 第37回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: パシフィコ横浜（神奈川県横浜市）
  • 年月日: 2014-11-25 – 2014-11-27
• [学会発表] ミエロペルオキシダーゼ欠損による好中球からのサイトカイン過剰産生 (2014)
  • 著者名/発表者名: 齊藤誉幸、遠藤大樹、荒谷康昭
  • 学会等名: 第20回 MPO研究会
  • 発表場所: KKRホテル熱海（静岡県熱海市）
  • 年月日: 2014-11-07 – 2014-11-08
• [学会発表] ミエロペルオキシダーゼ欠損マウスのカンジダ死菌肺炎重篤化機構 (2014)
  • 著者名/発表者名: 荒谷康昭、本目みずき、三浦典子、大野尚仁
  • 学会等名: 第25回日本生体防御学会学術総会
  • 発表場所: 東北大学（宮城県仙台市）
  • 年月日: 2014-07-09 – 2014-07-11
• [備考] 荒谷研究室ホームページ
  • URL: http://yaratani.sci.yokohama-cu.ac.jp
• [備考] 荒谷研究室ホームページ