研究課題/領域番号 |
26450465
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
昆虫科学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
天竺桂 弘子 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 講師 (80434190)
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研究分担者 |
坊農 秀雅 大学共同利用機関法人情報・システム研究機構(機構本部施設等), 統合データベースセンター, 准教授 (20364789)
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連携研究者 |
横山 岳 東京農工大学, 大学院農学研究院, 准教授 (20210635)
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研究協力者 |
伊藤 克彦
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2014年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | パーキンソン病 / DJ-1 / 尿酸 / カイコガ / miRNA / 個体機能低下 / 尿酸合成 / RNA干渉 / RNA-seq / 酸化ストレス / 定量RT-PCR / B.mori / 変異体 / ポジショナルクローニング |
研究成果の概要 |
パーキンソン病(Parkinson’s disease; PD) では、血中尿酸値の低下が PD 重症度と相関することが報告されているが、詳細は不明である。尿酸合成が異常なカイコ変異体の遺伝子発現を解析したところ、PD 責任遺伝子 DJ-1 を上流とする新規な尿酸代謝経路を見出した。本研究ではこれに関与する分子の機能を解析した。DJ-1 と尿酸合成の関係を調べるために、RNAiによりDJ-1遺伝子の発現を抑制したところ、尿酸合成において中心的役割を果たす酵素遺伝子の発現も低下した。また、変異体カイコの原因遺伝子領域を解析したところ、DJ-1と結合する可能性が予測されたmiRNAを同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カイコの幼虫は皮膚に尿酸を蓄積するため、白く見える。日本には皮膚が"白くない"カイコ変異体が存在し、尿酸とパーキンソン病の関係を解析できる唯一の動物モデル生物である。カイコを用いて尿酸とパーキンソン病原因遺伝子DJ-1の関係を解析したところ、これらはお互いを制御する関係にあることを見出した。このように本研究は尿酸合成の基本的な分子メカニズムの理解に貢献できた。 日本国内では460万人ものパーキンソン病を含む神経変性疾患患者が推定されている。このため、新規予防法や治療薬開発に対する社会的要請は非常に高い。尿酸がパーキンソン病態進行の鍵を握ることが分かれば、治療法の開発にも貢献できると思われる。
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