独自試薬によるESI増強重水素標識を鍵とする新世代神経活性ステロイドの脳内解析

• 研究課題/領域番号: 26460043
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 物理系薬学
• 研究機関: 東京理科大学
• 研究代表者: 東 達也 東京理科大学, 薬学部薬学科, 教授 (90272963)
• 研究期間 (年度): 2014-04-01 – 2017-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2016年度)
• 配分額: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円); 2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2014年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
• キーワード: 神経活性ステロイド / ESI増強重水素標識試薬 / LC/MS/MS / 精神・神経疾患 / アンドロゲン / ビタミンD代謝物 / 胆汁酸 / 創薬 / 分析科学 / 誘導体化試薬 / ESI増強 / 重水素標識 / 向精神薬 / アロプレグナノロン

研究成果の概要

アンドロゲンや胆汁酸をはじめとする新世代神経活性ステロイド (NS) の生合成・代謝系を標的とする精神・神経疾患の創薬や治療法開発を究極の目標に，独自のESI増強重水素標識試薬とLC/MS/MSを組み合わせた新規手法を確立し，新世代NSの脳内存否，レベル変動などを解析した．まず，ミアンセリンやミルタザピンが脳内アロプレグナノロン (GABA作動性NS) 量を増加させ，抗不安作用を発揮する可能性を見出した．また，ラット脳内胆汁酸 (ケノデオキシコール酸など) のレベル，これらの大部分が末梢由来であること，脳内への輸送はその脂溶性に依存した単純拡散である可能性が高いことなどを明らかとした．

研究成果

• [雑誌論文] Enhancing analysis throughput, sensitivity and specificity in LC/ESI-MS/MS assay of plasma 25-hydroxyvitamin D3 by derivatization with triplex DAPTAD isotopologues (2017)
  • 著者名/発表者名: S. Ogawa, H. Kittaka, A. Nakata, M. Satoh, F. Nomura, T. Higashi
  • 雑誌名: Journal of Pharmaceutical and Biomedical Analysis 巻: 136 ページ: 126-133
  • DOI: 10.1016/j.jpba.2016.11.030
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Application of Cookson-type reagents for biomedical HPLC and LC/MS analyses: a brief overview (2017)
  • 著者名/発表者名: T. Higashi, K. Shimada
  • 雑誌名: Biomedical Chromatography 巻: 31 号: 1
  • DOI: 10.1002/bmc.3808
  • 査読あり
• [雑誌論文] Comparative evaluation of new Cookson-type reagents for LC/ESI-MS/MS assay of 25-hydroxyvitamin D3 in neonatal blood samples (2016)
  • 著者名/発表者名: S. Ogawa, H. Kittaka, K. Shinoda, S. Ooki, A. Nakata, T. Higashi
  • 雑誌名: Biomedical Chromatography 巻: 30 号: 6 ページ: 938-945
  • DOI: 10.1002/bmc.3633
  • 査読あり
• [雑誌論文] A Method for Simultaneous Determination of 25-Hydroxyvitamin D₃ and Its 3-Sulfate in Newborn Plasma by LC/ESI-MS/MS after Derivatization with a Proton-Affinitive Cookson-Type Reagent (2016)
  • 著者名/発表者名: T. Higashi, M. Yokota, A. Goto, S. Ogawa, K. Komatsu, T. Sugiura, M. Satoｈ, F. Nomura
  • 雑誌名: Mass Spectrometry 巻: 5 号: 2 ページ: S0051-S0051
  • DOI: 10.5702/massspectrometry.S0051
  • NAID: 130005263499
  • ISSN: 2186-5116, 2187-137X
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Development and validation of the simultaneous measurement of four vitamin D metabolites in serum by LC-MS/MS for clinical laboratory applications (2016)
  • 著者名/発表者名: Mamoru Satoh, Takayuki Ishige, Shoujiro Ogawa, Motoi Nishimura, Kazuyuki Matsushita, Tatsuya Higashi, Fumio Nomura
  • 雑誌名: Anal Bioanal Chem 巻: 408 号: 27 ページ: 7617-7627
  • DOI: 10.1007/s00216-016-9821-4
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Chemical derivatization for enhancing sensitivity during LC/ESI-MS/MS quantification of steroids in biological samples: a review (2016)
  • 著者名/発表者名: T. Higashi, S. Ogawa
  • 雑誌名: Journal of Steroid Biochemistry and Molecular Biology 巻: 162 ページ: 57-69
  • DOI: 10.1016/j.jsbmb.2015.10.003
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Isotope-coded ESI-enhancing derivatization reagents for differential analysis, quantification and profiling of metabolites in biological samples by LC/MS: a review (2016)
  • 著者名/発表者名: T. Higashi, S. Ogawa
  • 雑誌名: Journal of Pharmaceutical and Biomedical Analysis 巻: 130 ページ: 181-193
  • DOI: 10.1016/j.jpba.2016.04.033
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Methods for differential and quantitative analyses of brain neurosteroid levels by LC/MS/MS with ESI-enhancing and isotope-coded derivatization (2016)
  • 著者名/発表者名: T. Higashi, N. Aiba, T. Tanaka, K. Yoshizawa, S. Ogawa
  • 雑誌名: Journal of Pharmaceutical and Biomedical Analysis 巻: 117 ページ: 155-162
  • DOI: 10.1016/j.jpba.2015.08.040
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Methods for determination of fingernail steroids by LC/MS/MS and differences in their contents between right and left hands (2016)
  • 著者名/発表者名: T. Higashi, K. Yamagata, Y. Kato, Y. Ogawa, K. Takano, Y. Nakaaze, T. Iriyama, J. Z. Min, S. Ogawa
  • 雑誌名: Steroids 巻: 109 ページ: 60-65
  • DOI: 10.1016/j.steroids.2016.02.013
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Analysis of urinary vitamin D3 metabolites by liquid chromatography/tandem mass spectrometry with ESI-enhancing and stable isotope-coded derivatization (2014)
  • 著者名/発表者名: S. Ogawa, S. Ooki, K. Shinoda, T. Higashi
  • 雑誌名: Analytical and Bioanalytical Chemistry 巻: 406 号: 26 ページ: 6647-6654
  • DOI: 10.1007/s00216-014-8095-y
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [学会発表] ICD-LC/ESI-MS/MSによる尿中テトラヒドロコルチコステロイドグルクロニドの定量法の開発 (2017)
  • 著者名/発表者名: 松本孝彬，山崎 航，小川祥二郎，三田村邦子，池川繁男，東 達也
  • 学会等名: 日本薬学会第137年会
  • 発表場所: 仙台国際センター（宮城県）
  • 年月日: 2017-03-27
• [学会発表] 種々のCookson型試薬による7-dehydrocholesterol誘導体のプロトン親和力とESI-MS感度との関係 (2017)
  • 著者名/発表者名: 小川祥二郎，渡部ひとみ，茶谷 仁，島田洋輔，坪郷 哲，後藤 了，東 達也
  • 学会等名: 日本薬学会第137年会
  • 発表場所: 仙台国際センター（宮城県）
  • 年月日: 2017-03-27
• [学会発表] 誘導体化LC/ESI-MS/MSを用いるコレステロール代謝物の網羅的分析系の構築 (2017)
  • 著者名/発表者名: 河俣圭太，前川正充，三枝大輔，小川祥二郎，東 達也，山口浩明，眞野成康
  • 学会等名: 日本薬学会第137年会
  • 発表場所: 仙台国際センター（宮城県）
  • 年月日: 2017-03-27
• [学会発表] Cookson型誘導体化試薬のESI-MS/MS分析における感度向上能と量子計算に基づくプロトン親和力との関係 (2016)
  • 著者名/発表者名: 小川祥二郎，渡部ひとみ，茶谷 仁，島田洋輔，恒岡弥生，後藤 了，東 達也
  • 学会等名: 日本分析化学会第65年会
  • 発表場所: 北海道大学工学部（北海道）
  • 年月日: 2016-09-16
• [学会発表] LC/ESI-MS/MSを用いた新生児血漿中25-hydroxyvitamin D3及びその硫酸抱合体の同時定量 (2016)
  • 著者名/発表者名: 横田麻衣，後藤彩佳，小川祥二郎，小松賢司，杉浦崇浩，東 達也
  • 学会等名: 日本分析化学会第65年会
  • 発表場所: 北海道大学工学部（北海道）
  • 年月日: 2016-09-14
• [学会発表] DAPTADアイソトポログを用いた血漿中25-hydroxyvitamin D3の高感度・ハイスループットLC/ESI-MS/MS分析法の開発 (2016)
  • 著者名/発表者名: 橘高宏貴，中田彬穂，小川祥二郎，東 達也
  • 学会等名: 第29回バイオメディカル分析科学シンポジウム
  • 発表場所: 京都大学桂キャンパス（京都府）
  • 年月日: 2016-09-02
• [学会発表] 非侵襲ステロイド検査試料としての爪の有用性 (2016)
  • 著者名/発表者名: 小川祥二郎，高野 香，中畔勇太郎，閔 俊哲，東 達也
  • 学会等名: 第29回バイオメディカル分析科学シンポジウム
  • 発表場所: 京都大学桂キャンパス（京都府）
  • 年月日: 2016-09-02
• [学会発表] 誘導体化－LC/ESI-MS/MSによる新生児ビタミンD欠乏症の精密診断法の開発 (2016)
  • 著者名/発表者名: 東 達也
  • 学会等名: 第64回質量分析総合討論会
  • 発表場所: ホテル阪急エキスポパーク（大阪府）
  • 年月日: 2016-05-19
  • 招待講演
• [学会発表] ESI増強誘導体化試薬を用いるラット脳内胆汁酸のLC/MS/MS定量 (2016)
  • 著者名/発表者名: 小川祥二郎, 都丸晃輝, 渡辺趣衣, 眞野成康，東 達也
  • 学会等名: 日本薬学会第136年会
  • 発表場所: パシフィコ横浜（神奈川県）
  • 年月日: 2016-03-28
• [学会発表] カルボン酸用ESI活性誘導体化試薬の開発と生体試料分析への応用 (2015)
  • 著者名/発表者名: 都丸晃輝, 小川祥二郎, 渡辺趣衣, 眞野成康，東 達也
  • 学会等名: 第26回クロマトグラフィー科学会議
  • 発表場所: 九州大学医系キャンパス コラボステーション（福岡県）
  • 年月日: 2015-11-11
• [学会発表] ESI増強重水素試薬を用いる脳内神経活性ステロイドのレベル変動解析 (2015)
  • 著者名/発表者名: 相葉尚人, 田中智哉, 大和 遼, 吉澤一巳, 小川祥二郎, 東 達也
  • 学会等名: 第26回クロマトグラフィー科学会議
  • 発表場所: 九州大学医系キャンパス コラボステーション（福岡県）
  • 年月日: 2015-11-11
• [学会発表] ステロイド検査試料としての爪の評価：左右の手の爪中ステロイドの含量差 (2015)
  • 著者名/発表者名: 小川祥二郎，加藤由那，高野 香，中畔勇太郎，山形憲一郎，閔 俊哲，東 達也
  • 学会等名: 第40回日本医用マススペクトル学会年会
  • 発表場所: アクトシティ浜松（静岡県）
  • 年月日: 2015-09-18
• [学会発表] ESI活性重水素標識試薬を用いるラット脳内神経活性ステロイド分析法の開発 (2015)
  • 著者名/発表者名: 相葉尚人，田中智哉，小川祥二郎，東 達也
  • 学会等名: 日本薬学会第135年会
  • 発表場所: 神戸サンボーホール（兵庫県）
  • 年月日: 2015-03-27
• [学会発表] カルボン酸用新規ESI増強重水素標識試薬の合成とLCにおける同位体効果の評価 (2015)
  • 著者名/発表者名: 小川祥二郎，高藤季里子，堀江裕紀子，池川繁男，東 達也
  • 学会等名: 日本薬学会第135年会
  • 発表場所: 神戸サンボーホール（兵庫県）
  • 年月日: 2015-03-27
• [学会発表] ESI増強重水素標識試薬を用いた尿中ビタミンD3代謝物のLC/MS/MS分析法の開発 (2014)
  • 著者名/発表者名: 大木 智，篠田健太，小川祥二郎，東 達也
  • 学会等名: 第39回日本医用マススペクトル学会年会
  • 発表場所: 三井ガーデンホテル千葉（千葉県）
  • 年月日: 2014-10-17
• [学会発表] 低分子化合物のLC/ESI-MS/MS用誘導体化：検出感度の向上と構造微小差の弁別 (2014)
  • 著者名/発表者名: 東 達也
  • 学会等名: 第39回日本医用マススペクトル学会年会
  • 発表場所: 三井ガーデンホテル千葉（千葉県）
  • 年月日: 2014-10-16
  • 招待講演