負電荷ポリマー投与によるがん組織へのsiRNAリポプレックスの送達

• 研究課題/領域番号: 26460046
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 物理系薬学
• 研究機関: 星薬科大学
• 研究代表者: 服部 喜之 星薬科大学, 薬学部, 准教授 (90350222)
• 研究期間 (年度): 2014-04-01 – 2017-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2016年度)
• 配分額: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円); 2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2014年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
• キーワード: siRNA / リポソーム / 肝転移がん / コンドロイチン硫酸 / 負電荷ポリマー / protein kinase N3 / ヒト乳がん / がん治療 / リポプレックス / 正電荷リポプレックス / ポリグルタミン酸 / がん

研究成果の概要

短鎖二本鎖RNA(siRNA)を肝転移がんに送達するための手法として、負電荷ポリマーであるコンドロイチン硫酸（CS)の投与直後にsiRNAと正電荷リポソームの複合体（siRNAリポプレックス)を投与する連続投与法を開発した。CS投与直後にsiRNAリポプレックスを投与すると、血液中で赤血球などの血液成分とsiRNAリポプレックスの凝集を回避することで肺でのsiRNAの集積性を抑制し、がんが転移した肝臓全体にsiRNAが集積すること、さらに連続投与法によりがんの転移に関わるprotein kinase N3に対するsiRNAを投与すると、転移がんの増殖を抑制できることを明らかにした。

研究成果

• [雑誌論文] Therapeutic effects of protein kinase N3 small interfering RNA and doxorubicin combination therapy on liver and lung metastases (2017)
  • 著者名/発表者名: Y. Hattori, T. Kikuchi, M. Nakamura, K. Ozaki, H. Onishi
  • 雑誌名: Oncol. Lett. 巻: 印刷中
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Small interfering RNA delivery into the liver by cationic cholesterol derivative-based liposomes (2017)
  • 著者名/発表者名: Y. Hattori, Y. Machida, M. Honda, N. Takeuchi, Y. Yoshiike, H. Ohno, H. Onishi
  • 雑誌名: J. liposome Res. 巻: 印刷中 号: 4 ページ: 264-273
  • DOI: 10.1080/08982104.2016.1205599
  • 査読あり
• [雑誌論文] Evaluation of injection route of anionic polymer for siRNA delivery into the liver by sequential injection of anionic polymer and cationic lipoplex of siRNA (2016)
  • 著者名/発表者名: Y. Hattori, Y. Yoshiike, T. Kikuchi, N. Yamamoto, K. Ozaki, H. Onishi
  • 雑誌名: J. Drug Deliv. Sci. Tec. 巻: 35 ページ: 40-49
  • DOI: 10.1016/j.jddst.2016.05.005
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Delivery of plasmid DNA into tumors by intravenous injection of PEGylated cationic lipoplexes into tumor-bearing mice (2016)
  • 著者名/発表者名: Y. Hattori
  • 雑誌名: Pharmacology & Pharmacy 巻: 7 (7) 号: 07 ページ: 272-282
  • DOI: 10.4236/pp.2016.77034
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] Therapeutic effect for liver-metastasized tumor by sequential intravenous injection of anionic polymer and cationic lipoplex of siRNA (2016)
  • 著者名/発表者名: Y. Hattori, S. Arai, T. Kikuchi, K. Ozaki, K. Kawano, E. Yonemochi
  • 雑誌名: Journal of Drug Targeting 巻: 24 (4) 号: 4 ページ: 309-317
  • DOI: 10.3109/1061186x.2015.1070856
  • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] siRNA delivery to lung-metastasized tumor by systemic injection with cationic liposome (2015)
  • 著者名/発表者名: Y. Hattori, A. Nakamura, S. Arai, K. Kawano, Y. Maitani, E. Yonemochi
  • 雑誌名: Journal of Liposome Research 巻: 25 (4) 号: 4 ページ: 279-286
  • DOI: 10.3109/08982104.2014.992024
  • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Optimization of siRNA delivery method into the liver by sequential injection of polyglutamic acid and cationic lipoplex (2015)
  • 著者名/発表者名: Y. Hattori, S. Arai, T. Kikuchi, M. Hamada, R. Okamoto, Y. Machida and K. Kawano
  • 雑誌名: Pharmacology & Pharmacy 巻: 6 (7) 号: 07 ページ: 302-310
  • DOI: 10.4236/pp.2015.67032
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] siRNA Delivery into Tumor Cells by Cationic Cholesterol Derivative-Based Nanoparticles and Liposomes (2015)
  • 著者名/発表者名: Y. Hattori, E. Hara, Y. Shingu, D. Minamiguchi, A. Nakamura, S. Arai, H. Ohno, K. Kawano, N. Fujii, E. Yonemochi
  • 雑誌名: Ｂｉｏｌｏｇｉｃａｌ ＆ Ｐｈａｒｍａｃｅｕｔｉｃａｌ Ｂｕｌｌｅｔｉｎ 巻: 38 号: 1 ページ: 30-38
  • DOI: 10.1248/bpb.b14-00526
  • NAID: 130004872237
  • ISSN: 0918-6158, 1347-5215
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Sequential intravenous injection of anionic polymer and cationic lipoplex of siRNA could effectively deliver siRNA to the liver (2014)
  • 著者名/発表者名: Y. Hattori, S. Arai, R. Okamoto, M. Hamada, K. Kawano, E. Yonemochi
  • 雑誌名: International Journal of Pharmaceutics 巻: 476 号: 1-2 ページ: 289-298
  • DOI: 10.1016/j.ijpharm.2014.09.059
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [学会発表] コンドロイチン硫酸とsiRNAリポプレックスの連続投与におけるコンドロイチン硫酸が及ぼすsiRNAの生体内分布への影響 (2017)
  • 著者名/発表者名: 服部喜之，花屋志織，吉池悠貴，菊地拓人，大西啓
  • 学会等名: 日本薬学会 第137年会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 2017-03-24
• [学会発表] Development of siRNA delivery system to liver metastasis for therapeutic application (2016)
  • 著者名/発表者名: Yoshiyuki Hattori
  • 学会等名: The 2016 Mogan Mountain International Summit on Green Pharmaceuticals
  • 発表場所: 中国・浙江省・杭州市
  • 年月日: 2016-11-03
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] PKN3 siRNAリポプレックスとドキソルビシンの併用療法による肝ならびに肺転移乳がんに対する抗腫瘍効果の検討 (2016)
  • 著者名/発表者名: 菊地拓人，服部喜之，中村麻里，尾﨑惠一，大西啓
  • 学会等名: 第32回日本DDS学会学術集会
  • 発表場所: 静岡
  • 年月日: 2016-06-30
• [学会発表] 負電荷ポリマーとsiRNAリポプレックス連続投与による肝臓へのsiRNA送達における負電荷ポリマーの種類と投与法の検討 (2016)
  • 著者名/発表者名: 菊地拓人，服部喜之，吉池悠貴，山本菜摘，尾﨑惠一，大西啓
  • 学会等名: 日本薬剤学会 第31年会
  • 発表場所: 岐阜
  • 年月日: 2016-05-19
• [学会発表] PKN3 siRNAリポプレックスとドキソルビシンの併用療法による肝転移乳がんに対する抗腫瘍効果の検討 (2016)
  • 著者名/発表者名: 服部喜之，菊地拓人，大西啓
  • 学会等名: 遺伝子・デリバリー研究会 第16回シンポジウム
  • 発表場所: 神奈川
  • 年月日: 2016-05-16
• [学会発表] コンドロイチン硫酸とsiRNAリポプレックスの連続投与による肝臓へのsiRNAの導入における投与法の検討 (2016)
  • 著者名/発表者名: 吉池悠貴，服部喜之，菊地拓人，大西啓
  • 学会等名: 遺伝子・デリバリー研究会 第16回シンポジウム
  • 発表場所: 神奈川
  • 年月日: 2016-05-16
• [学会発表] PKN3 siRNAリポプレックスとドキソルビシンの併用療法による肺転移がんに対する治療効果 (2016)
  • 著者名/発表者名: 中村麻里，服部喜之，菊地拓人，大西啓
  • 学会等名: 遺伝子・デリバリー研究会 第16回シンポジウム
  • 発表場所: 神奈川
  • 年月日: 2016-05-16
• [学会発表] コンドロイチン硫酸とsiRNAリポプレックスの連続投与とドキソルビシンの併用療法による肝転移がんに対する抗腫瘍効果の検討 (2016)
  • 著者名/発表者名: 菊地拓人, 服部喜之, 大西啓
  • 学会等名: 日本薬学会 第136年会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2016-03-26
• [学会発表] コンドロイチン硫酸とsiRNAリポプレックスの連続投与後のsiRNAの生体内分布に及ぼすコンドロイチン硫酸の投与方法の検討 (2016)
  • 著者名/発表者名: 吉池悠貴, 服部喜之, 菊地拓人, 大西啓
  • 学会等名: 日本薬学会 第136年会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2016-03-26
• [学会発表] ポリグルタミン酸と正電荷リポプレックスの連続投与による肝臓へのsiRNA送達 (2015)
  • 著者名/発表者名: 菊地拓人，服部喜之，新井翔平，町田曜子，濱田めぐみ，岡本遼，川野久美，米持悦生
  • 学会等名: 第31回日本DDS学会学術集会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2015-07-02
• [学会発表] 負電荷ポリマーとsiRNAリポプレックスの連続投与による肝転移がんに対する抗腫瘍効果と安全性評価 (2015)
  • 著者名/発表者名: 服部喜之，新井翔平，川野久美
  • 学会等名: 遺伝子・デリバリー研究会 第15回シンポジウム
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2015-05-01
• [学会発表] 負電荷ポリマーとsiRNAリポプレックスの連続投与による肝転移がんに対する遺伝子発現抑制効果と抗腫瘍効果 (2015)
  • 著者名/発表者名: 服部喜之，新井翔平，川野久美，米持悦生
  • 学会等名: 日本薬学会 第135年会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2015-03-25 – 2015-03-28
• [学会発表] コンドロイチン硫酸と正電荷リポプレックスの連続投与による肝臓ならびに肝臓転移がんに対するsiRNA送達 (2014)
  • 著者名/発表者名: 新井翔平，服部喜之，川野久美，米持悦生
  • 学会等名: アンチセンス・遺伝子・デリバリーシンポジウム2014
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2014-09-08 – 2014-09-09
• [学会発表] Sequential intravenous injection of anionic polymer and cationic lipoplex of siRNA could effectively deliver siRNA to the liver (2014)
  • 著者名/発表者名: Y. Hattori, S. Arai, R. Okamoto, M. Hamada, K. Kawano and E. Yonemochi
  • 学会等名: Liposome Research Days 2014
  • 発表場所: デンマーク，コッペンハーゲン
  • 年月日: 2014-08-04 – 2014-08-07
• [学会発表] ポリグルタミン酸と正電荷リポプレックスの連続投与は肝臓ならびに肝臓転移がんに対してsiRNAによる遺伝子発現抑制を誘導する (2014)
  • 著者名/発表者名: 新井翔平、服部喜之、岡本遼、濱田めぐみ、川野久美、米持悦生
  • 学会等名: 第30回日本DDS学会学術集会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2014-07-30 – 2014-07-31
• [学会発表] 負電荷ポリマーと正電荷リポプレックスの連続投与による肝臓へのsiRNA送達における負電荷ポリマーの種類と正電荷リポプレックスの荷電比の最適化 (2014)
  • 著者名/発表者名: 岡本 遼、服部喜之、新井翔平、濱田めぐみ、川野久美、米持悦生
  • 学会等名: 第30回日本DDS学会学術集会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2014-07-30 – 2014-07-31
• [学会発表] 負電荷ポリマー被覆リポプレックスによる肝臓へのsiRNA送達 (2014)
  • 著者名/発表者名: 服部喜之、西垣磨優、大倉博之、中村文子、新井翔平、川野久美、米持悦生
  • 学会等名: 日本薬剤学会 第29年会
  • 発表場所: 埼玉
  • 年月日: 2014-05-20 – 2014-05-22
• [学会発表] 肝臓へsiRNAを送達するための負電荷ポリマー溶液と正電荷リポプレックスの連続投与法の開発 (2014)
  • 著者名/発表者名: 新井翔平、服部喜之、岡本遼、濱田めぐみ、川野久美、米持悦生
  • 学会等名: 日本薬剤学会 第29年会
  • 発表場所: 埼玉
  • 年月日: 2014-05-20 – 2014-05-22
• [備考] 星薬科大学 医療薬剤学教室 服部喜之
  • URL: http://polaris.hoshi.ac.jp/kyoshitsu/iryouyakuzai/hattori.htm
• [備考] 星薬科大学 医療薬剤学教室
  • URL: http://polaris.hoshi.ac.jp/kyoshitsu/iryouyakuzai/DDR%28J%29%20top-page.htm
• [備考] 星薬科大学 医療薬剤学教室
  • URL: http://www.hoshi.ac.jp/site/kyoiku/kyoushitsuhgaid/13kyoushitsu.iryouyakuzai.php