脳神経特異的新規ビタミンK2合成酵素欠損マウスを用いたビタミンKの脳機能解析

• 研究課題/領域番号: 26460085
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 生物系薬学
• 研究機関: 神戸薬科大学
• 研究代表者: 中川 公恵 神戸薬科大学, 薬学部, 准教授 (90309435)
• 研究期間 (年度): 2014-04-01 – 2017-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2016年度)
• 配分額: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円); 2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2014年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
• キーワード: ビタミンK / UBIAD1 / メナキノン-4 / Nestin-cre / 脳神経 / コンディショナルノックアウトマウス / Nestin / ノックアウトマウス / vitamin K / MK-4 / brain / Menaquinone-4 / コンディショナルノックアウト

研究成果の概要

本研究では、神経幹細胞の時点からUbiad1欠損となるNestin-cre Ubiad1-CKO（CKO）マウスを作出した。このCKOマウスは、正常に出生したが成長遅延が認められた。10週齢における脳組織中Ubiad1発現およびMK-4濃度は著しく低値か検出限界以下であり、CKOマウスでは、脳組織全体でUBIAD1が欠損しMK-4欠乏となった。また、脳機能では短期記憶能力、恐怖心、運動協調性の低下が観察され、脳組織解析により小脳萎縮とプルキンエ細胞の消失が観察された。このことから、脳神経系においてUBIAD1およびMK-4は特に小脳の構造機能維持に必須の役割を担っていることが明らかとなった。

研究成果

• [雑誌論文] YY1 positively regulates human UBIAD1 expression (2015)
  • 著者名/発表者名: Funahashi N, Hirota Y, Nakagawa K, Sawada N, Watanabe M, Suhara Y, Okano T
  • 雑誌名: Biochem Biophys Res Commun 巻: in press 号: 2 ページ: 238-244
  • DOI: 10.1016/j.bbrc.2015.03.018
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Vitamin K2 biosynthetic enzyme, UBIAD1 is essential for embryonic development of mice. (2014)
  • 著者名/発表者名: Nakagawa K, Sawada N, Hirota Y, Uchino Y, Suhara Y, Hasegawa T, Amizuka N, Okamoto T, Tsugawa N, Kamao M, Funahashi N, Okano T
  • 雑誌名: PLoS ONE. 巻: 15;9(8) 号: 8 ページ: e104078-e104078
  • DOI: 10.1371/journal.pone.0104078
  • 査読あり / オープンアクセス
• [学会発表] 脳神経特異的ビタミンK2合成酵素UBIAD1欠損マウスの表現型解析 (2017)
  • 著者名/発表者名: 中川公恵、原 香織、三宅智子、泰井麻由奈、横田衣利、澤田夏美、須原義智、長谷川 潤、岡野登志夫
  • 学会等名: 日本薬学会第137年会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 2017-03-27
• [学会発表] ビタミンKの新たな機能探索～ビタミンK2合成酵素UBIAD1欠損マウスの解析から～ (2017)
  • 著者名/発表者名: 中川公恵
  • 学会等名: 埼玉医科大学ゲノム医学研究センター運営員会承認学術集会
  • 発表場所: 埼玉
  • 年月日: 2017-03-03
• [学会発表] 脳神経特異的ビタミンK2合成酵素UBIAD1欠損マウスの脳機能解析 (2016)
  • 著者名/発表者名: 中川公恵、泰井麻由奈、横田衣利、原 香織、三宅智子、澤田夏美、須原義智、岡野登志夫、長谷川 潤
  • 学会等名: 日本ビタミン学会第69回大会
  • 発表場所: 富山
  • 年月日: 2016-06-17
• [学会発表] 脳神経系におけるビタミンK2合成酵素UBIAD1の機能解析 (2016)
  • 著者名/発表者名: 中川公恵、澤田夏美、須原義智、岡野登志夫
  • 学会等名: 日本薬学会第136年会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2016-03-29
• [学会発表] UBIAD1 knockout mice for insights into the elucidation of MK-4 function in brain (2015)
  • 著者名/発表者名: 中川公恵
  • 学会等名: FASEB Conference Molecular, Structural & Clinical Aspects of Vitamin K and Vitamin K-Dependent Proteins
  • 発表場所: Itasca, Illinois (USA)
  • 年月日: 2015-07-16
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] ビタミンK2合成酵素Ubiad1遺伝子欠損マウスの表現型解析 (2015)
  • 著者名/発表者名: 中川公恵、澤田夏美、廣田佳久、内野由理、須原義智、岡野登志夫
  • 学会等名: 日本ビタミン学会第67回大会
  • 発表場所: 奈良
  • 年月日: 2015-06-06
• [学会発表] ビタミンK2合成酵素Ubiad1遺伝子欠損マウスは胎生致死となる (2015)
  • 著者名/発表者名: 中川公恵、澤田夏美、廣田佳久、内野由理、須原義智、岡野登志夫
  • 学会等名: 日本薬学会第135年会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2015-03-28
• [学会発表] Generation and characterization of brain-specific UBIAD1-deficient mice using a nestin promoter-driven cre/loxP strategy (2014)
  • 著者名/発表者名: Kimie Nakagawa
  • 学会等名: 4th International Conference on Clinical & Experimental Ophthalmology
  • 発表場所: Baltimore
  • 年月日: 2014-07-14 – 2014-07-16
  • 招待講演
• [図書] ビタミンKと疾患－基礎の理解と臨床への応用 (2014)
  • 著者名/発表者名: 中川公恵
  • 出版者: 医薬ジャーナル社