皮膚常在菌とランゲルハンス細胞を同時標的にしたアトピー性皮膚炎治療の提案

• 研究課題/領域番号: 26460238
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 医療系薬学
• 研究機関: 明治薬科大学
• 研究代表者: 松井 勝彦 明治薬科大学, 薬学部, 准教授 (20257140)
• 研究協力者: 日野 由美
• 研究期間 (年度): 2014-04-01 – 2017-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2016年度)
• 配分額: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円); 2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2014年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
• キーワード: アトピー性皮膚炎 / 黄色ブドウ球菌 / ランゲルハンス細胞 / IgE / Th1細胞分化 / Th2細胞分化 / ジョサマイシン / アレルギー炎症 / ドキシサイクリン / 抗生物質 / ベタメサゾン

研究成果の概要

本研究では、マクロライド系抗生物質のジョサマイシンが、ランゲルハンス細胞に直接作用してTh1細胞およびTh2細胞分化を阻害すること、そしてジョサマイシンの局所塗布が、Nc/Ngaマウスに誘導されたアトピー性皮膚炎の皮膚重症度スコアの上昇を顕著に抑制することを明らかにした。さらに、アトピー性皮膚炎患者から分離された黄色ブドウ球菌は、ジョサマイシンに対して高感受性であった。したがって、黄色ブドウ球菌の定着を伴うアトピー性皮膚炎患者へのジョサマイシンの局所塗布は、皮膚炎の制御に有益であり、ステロイド薬よりも適していると考えられた。

研究成果

• [雑誌論文] Topical application of josamycin inhibits development of atopic dermatitis-like skin lesions in NC/Nga mice (2017)
  • 著者名/発表者名: Matsui K, Tachioka K, Onodera K and Ikeda R.
  • 雑誌名: J. Pharm. Pharm. Sci. 巻: 20 ページ: 38-47
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Betamethasone, but Not Tacrolimus, Suppresses the Development of Th2 Cells Mediated by Langerhans Cell-Like Dendritic Cells (2016)
  • 著者名/発表者名: Matsui K, Tamai S and Ikeda R.
  • 雑誌名: Ｂｉｏｌｏｇｉｃａｌ ＆ Ｐｈａｒｍａｃｅｕｔｉｃａｌ Ｂｕｌｌｅｔｉｎ 巻: 39 号: 7 ページ: 1220-1223
  • DOI: 10.1248/bpb.b16-00075
  • NAID: 130005160764
  • ISSN: 0918-6158, 1347-5215
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Effects of macrolide antibiotics on Th1 cell and Th2 cell development mediated by Langerhans cells (2016)
  • 著者名/発表者名: Matsui K, Tamai S and Ikeda R.
  • 雑誌名: J. Pharm. Pharm. Sci. 巻: 19 号: 3 ページ: 357-366
  • DOI: 10.18433/j3z32f
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] 皮膚常在菌とランゲルハンス細胞を同時標的にしたアトピー性皮膚炎治療の提案 (2016)
  • 著者名/発表者名: 松井勝彦
  • 雑誌名: アレルギーの臨床 巻: 36 ページ: 362-366
  • 査読あり
• [雑誌論文] マクロライド系抗生物質を用いたアトピー性皮膚炎治療の提案 (2016)
  • 著者名/発表者名: 松井勝彦
  • 雑誌名: アレルギーの臨床 巻: 36 ページ: 592-596
  • 査読あり
• [雑誌論文] Betamethasone but not tacrolimus suppresses development of Th2 cells mediated by Langerhans cell-like dendritic cells (2016)
  • 著者名/発表者名: Matsui K, Tamai S, Ikeda R
  • 雑誌名: Biol. Pharm. Bull. 巻: 39
  • NAID: 130005160764
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Langerhans cell-like dendritic cells stimulated with an adjuvant direct the development of Th1 and Th2 cells in vivo (2015)
  • 著者名/発表者名: Matsui K, Mori A, Ikeda R
  • 雑誌名: Clin. Exp. Immunol. 巻: 182 ページ: 101-107
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [学会発表] NC/Ngaマウスのアトピー性皮膚炎様皮膚病変に対するジョサマイシン軟膏の治療効果について (2017)
  • 著者名/発表者名: 松井勝彦、立岡幹太、小野寺けい、池田玲子
  • 学会等名: 日本薬学会第137年会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 2017-03-24
• [学会発表] Topically applied josamycin suppresses development of atopic dermatitis-like skin lesions in NC/Nga mice (2017)
  • 著者名/発表者名: 松井勝彦、池田玲子
  • 学会等名: 第90回日本細菌学会総会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 2017-03-19
• [学会発表] Effects of topical application of josamycin on atopic dermatitis-like skin lersions in NC/Nga mice (2016)
  • 著者名/発表者名: 松井勝彦、池田玲子
  • 学会等名: 第45回日本免疫学会学術集会
  • 発表場所: 那覇
  • 年月日: 2016-12-05
• [学会発表] ランゲルハンス細胞様樹状細胞を介するTh1/Th2細胞分化に対するマクロライド系抗生物質の影響 (2016)
  • 著者名/発表者名: 松井勝彦、玉井咲、池田玲子
  • 学会等名: 日本薬学会 第136年会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2016-03-26
• [学会発表] 黄色ブドウ球菌の皮膚定着とアトピー性皮膚炎の痒みについて (2016)
  • 著者名/発表者名: 中村翠、尾花典子、池田玲子、松井勝彦
  • 学会等名: 日本薬学会 第136年会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2016-03-26
• [学会発表] Effects of macrolide antibiotics on Th1 cell and Th2 cell development mediated by Langerhans cell-like dendritic cells (2016)
  • 著者名/発表者名: 松井勝彦、池田玲子
  • 学会等名: 第89回 日本細菌学会総会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2016-03-23
• [学会発表] Effects of 16-membered macrolides against Th1/Th2 cell development induced by Langerhans cell-like dendritic cells (2015)
  • 著者名/発表者名: 松井勝彦、池田玲子
  • 学会等名: 第44回 日本免疫学会学術集会
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 2015-11-18
• [学会発表] Betamethasone suppresses Th2 cell development induced by Langerhans cell like dendritic cells. (2015)
  • 著者名/発表者名: Matsui Katsuhiko, Tamai Saki, Ikeda Reiko
  • 学会等名: World Allergy Congress 2015
  • 発表場所: Seoul, Korea
  • 年月日: 2015-10-14 – 2015-10-17
• [学会発表] Betamethasone suppresses Th2 cell development induced by Langerhans cell like dendritic cells (2015)
  • 著者名/発表者名: Matsui K, Tamai S, Ikeda R
  • 学会等名: World Allergy Congress 2015
  • 発表場所: Seoul, Korea
  • 年月日: 2015-10-14
  • 国際学会
• [学会発表] Langerhans cell-like dendritic cells stimulated with an adjuvant direct Th1/Th2 development (2015)
  • 著者名/発表者名: 松井勝彦、池田玲子
  • 学会等名: 第88回 日本細菌学会総会
  • 発表場所: 岐阜
  • 年月日: 2015-03-26 – 2015-03-28
• [学会発表] アジュバント刺激によるランゲルハンス細胞様樹状細胞のTh1/Th2細胞分化誘導について (2015)
  • 著者名/発表者名: 松井勝彦、森晃子、池田玲子
  • 学会等名: 日本薬学会 第135年会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2015-03-25 – 2015-03-28
• [備考] 最近のトピックス
  • URL: https://www.my-pharm.ac.jp/%7Ekansen/type2/matsui.html