研究課題/領域番号 |
26460394
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
橋本 康弘 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (80164797)
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研究分担者 |
苅谷 慶喜 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (00458217)
伊藤 浩美 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (00450669)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2014年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 脳炎 / 脳症 / けいれん性疾患 / α2マクログロブリン / 髄液 / 全身性エリテマトーデス / 中枢神経障害 / 急性散在性脳脊髄炎 / α2マクログロブリン / 急性散財性脳脊髄炎 / 脳炎/脳症 / 熱性けいれん / 診断マーカー |
研究成果の概要 |
脳に特徴的な糖鎖修飾を受けているタンパク質の一つとしてα2マクログロブリン(α2M)を見出した。α2Mは強力な内因性のプロテアーゼ阻害物質であり、炎症巣の限局化に関与している。そこで急性散在性脳脊髄炎(ADEM)、および全身性エリテマトーデス(SLE)における中枢神経障害(NPSLE)におけるα2Mの髄液中の濃度を測定した。ADEMでは髄液中α2Mが上昇し、良性の熱性けいれんとの鑑別診断マーカーとなった。NPSLEでは髄液中のα2Mは増加していたが、中枢神経症状のないSLEでは増加は認められなかった。したがって、α2MはNPSLEの診断マーカーになることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小児の発熱は頻度の高い症状である。この中には単なる熱発や熱性けいれんとともに、命にかかわる脳炎や脳症などが含まれることがある。例えば、脳症であれば発病の1日目に適切な治療を行えば80%が救命されるが、2日目の診断では40%、3日目の診断では10%にまで救命率が低下する。従って、脳症の病初期における診断は極めて重要であるが、従来は良い診断マーカーが知られていなかった。本研究で、脳内で生合成されるα2Mが脳炎・脳症のマーカーになることが示された。今後、イムノクロマト法でのベッドサイド診断による迅速診断が期待される。
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