網羅的細菌叢解析を用いた誤嚥性肺炎における原因菌のエビデンスの構築

• 研究課題/領域番号: 26461172
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 呼吸器内科学
• 研究機関: 産業医科大学
• 研究代表者: 迎 寛 産業医科大学, 医学部, 非常勤医師 (80253821)
• 研究協力者: 赤田 憲太朗 ; 川波 敏則 ; 野口 真吾 ; 内藤 圭祐 ; 畑 亮輔 ; 西田 千夏 ; 山﨑 啓 ; 城戸 貴志 ; 矢寺 和博
• 研究期間 (年度): 2014-04-01 – 2017-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2016年度)
• 配分額: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円); 2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2014年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
• キーワード: 誤嚥性肺炎 / 口腔レンサ球菌 / 嫌気性菌 / 細菌叢解析 / 16S rRNA / 口腔内衛生状態 / 連鎖球菌 / 16s rRNA

研究成果の概要

気管支洗浄液を採取した肺炎患者(177名)を対象に16SrRNA遺伝子を用いた網羅的細菌叢解析法を用いて、誤嚥リスク因子の有無により分類し原因菌解析を行った。誤嚥リスク有群(83名)では口腔レンサ球菌が有意に多く検出され、その規定因子として、全身状態不良や1年以内の肺炎の既往が抽出された。これにより、口腔内常在菌として過小評価されてきたレンサ球菌が、誤嚥性肺炎の原因菌として重要なことを明らかにした。また、口腔衛生状態と原因菌との関連性の検討(n=34)では、口腔内衛生状態（OHI）が不良群で嫌気性菌の検出が有意に多く、口腔内不衛生が下気道検体の嫌気性菌の検出に関与すると考えられた。

研究成果

• [雑誌論文] Determining the possible etiology of hospital acquires pneumonia using a clone library analysis in Japan (2017)
  • 著者名/発表者名: Yatera K, Noguchi S, Yamasaki K, Kawanami T, Fukuda K, Naito K, Akata K, Kido T, Ishimoto H, Sakamoto N, Taniguchi H, Mukae H
  • 雑誌名: The Tohoku Journal of Experimental Medicine 巻: 印刷中
  • NAID: 130006776923
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] The Significance of Oral Streptococci in Patients with Pneumonia with Risk Factors for Aspiration: The Bacterial Floral Analysis of 16S Ribosomal RNA Gene using Bronchoalveolar Lavage Fluid. (2016)
  • 著者名/発表者名: Akata K, Yatera K, Yamasaki K, Kawanami T, Naito K, Noguchi S, Fukuda K, Ishimoto H, Taniguchi H, Mukae H
  • 雑誌名: BMC Pulmonary Medicine 巻: 16 号: 1 ページ: 1-12
  • DOI: 10.1186/s12890-016-0235-z
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Clinical impact of methicillin-resistant Staphylococcus aureus on bacterial pneumonia: cultivation and 16S ribosomal RNA gene analysis of bronchoalveolar lavage fluid (2016)
  • 著者名/発表者名: Kawanami T, Yatera K, Yamasaki K, Noguchi S, Fukuda K, Naito K, Akata K, Akata K, Kido T, Ishimoto H, Taniguchi H, Mukae H.
  • 雑誌名: BMC Infect Dis 巻: 15 号: 1 ページ: 155-155
  • DOI: 10.1186/s12879-016-1493-3
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] The importanceof obligate anaerobes and the streptococcus anginosus group in pulmonary abscess a clone library analysis using bronchoalveolar lavage fluid (2016)
  • 著者名/発表者名: Mukae H, Noguchi S, Naito K, Kawanami T, Yamasaki K, Fukuda K, Akata K, Fukuda Y, Kido T, Ishimoto H, Sakamoto N, Taniguchi H, Yatera K
  • 雑誌名: Respiration 巻: 92 号: 2 ページ: 80-89
  • DOI: 10.1159/000447976
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] 【日常よく見る呼吸器感染症】誤嚥性肺炎の病態と臨床 (2016)
  • 著者名/発表者名: 矢寺和博，迎 寛
  • 雑誌名: 呼吸器内科 巻: 28 ページ: 39-44
• [雑誌論文] 特集「肺炎の現状と管理 ２．原因菌の変遷ー最新技術を用いた解析ー (2016)
  • 著者名/発表者名: 川波敏則，迎 寛
  • 雑誌名: 化学療法の領域 巻: 32 ページ: 32-38
• [雑誌論文] Ｂａｃｔｅｒｉｏｌｏｇｉｃａｌ ａｓｓｅｓｓｍｅｎｔ ｏｆ ｈｅａｌｔｈｃａｒｅ ａｓｓｏｃｉａｔｅｄ ｐｎｅｕｍｏｎｉａ ｕｓｉｎｇ ａ ｃｌｏｎｅ ｌｉｂｒａｒｙ ａｎａｌｙｓｉｓ (2015)
  • 著者名/発表者名: Ｎｏｇｕｃｈｉ Ｓ， Ｍｕｋａｅ Ｈ，Kawanami T, Yamasaki K, Fukuda K, Akata K, Ishimoto H, Taniguchi H, Yatera K,
  • 雑誌名: ＰＬＯＳ ＯＮＥ 巻: 印刷中 号: 4 ページ: 10-10
  • DOI: 10.1371/journal.pone.0124697
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Ｐｏｓｓｉｂｌｅ ｒｏｌｅ ｏｆ ａｎａｅｒｏｂｅｓ ｉｎ ｔｈｅ ｐａｔｈｏｇｅｎｅｓｉｓ ｏｆ ｎｏｎｔｕｂｅｒｃｕｌｏｓｉｓ ｍｙｃｏｂａｃｔｅｒｉａｌ ｉｎｆｅｃｔｉｏｎ (2015)
  • 著者名/発表者名: Ｙａｍａｓａｋｉ Ｋ, Mukae H, Kawanami T, Fukuda K, Noguchi S, Akata K, Naito K, Oda K, Ogoshi T, Nishida C, Orihashi T, Kawanami Y, Ishimoto H, Taniguchi H, Yatera K,
  • 雑誌名: Ｒｅｓｐｉｒｏｌｏｇｙ 巻: 印刷中
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] An unclassified microorganism: novel pathogen candidate lurking in human airways (2014)
  • 著者名/発表者名: Fukuda K, Yatera K, Ogawa M, Kawanami T, Yamasaki K, Noguchi S, Murphy RS, Mukae H, Taniguchi H,
  • 雑誌名: PLOS ONE 巻: 31 号: 7 ページ: e103646-e103646
  • DOI: 10.1371/journal.pone.0103646
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [学会発表] 細菌叢解析法用いた細菌性肺炎における潜在性耐性菌の臨床的背景および危険因子の解析 (2016)
  • 著者名/発表者名: 川波敏則，野口真吾，赤田憲太朗，内藤圭祐，高木努，小田桂士，山崎啓，城戸貴志，迎 寛，矢寺和博
  • 学会等名: 第86回日本感染症学会西日本地方会学術集会・第64回日本化学療法学会西日本支部総会
  • 発表場所: 沖縄コンベンションセンター(沖縄県那覇市)
  • 年月日: 2016-11-24
• [学会発表] Clinical Impact of Methicillin-Resistant Staphylococcus Aureus on Bacteria Pneumonia: Comparison of the Results of Cultivation and the Molecular Method of 16S Ribosomal RNA Gene Analysis Using Bronchoalveolar Lavage Fluid (2016)
  • 著者名/発表者名: Kawanami T,Yatera K, Yamasaki K, Noguchi S, Fukuda K, Akata K, Naito K, Kido T, Ishimoto H, Taniguchi H, Mukae H
  • 学会等名: American Thorasic Society International Conference 2016
  • 発表場所: Moscone Center(San Francisco, USA)
  • 年月日: 2016-05-13
  • 国際学会
• [学会発表] 細菌叢解析法を用いた細菌性肺炎における嫌気性菌の臨床的背景の検討 (2016)
  • 著者名/発表者名: 川波敏則，赤田憲太朗，山崎啓，野口真吾，内藤圭祐，城戸貴志，石本裕士，矢寺和博，迎 寛
  • 学会等名: 第90回日本感染症学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 仙台国際センター・新展示施設 （宮城県仙台市）
  • 年月日: 2016-04-15
• [学会発表] 16S ribosomal RNA 遺伝子を用いた肺化膿症の細菌叢解析の検討 (2016)
  • 著者名/発表者名: 内藤圭祐，野口真吾，赤田憲太朗，山崎啓，川波敏則，花香未奈子，生越貴明，西田千夏，城戸貴志，石本裕士，矢寺和博，迎 寛
  • 学会等名: 第56回日本呼吸器学会学術講演会
  • 発表場所: 国立京都国際会館(京都府京都市)
  • 年月日: 2016-04-08
• [学会発表] Streptococcus anginosus groupによる呼吸器感染症の臨床的特徴の検討 (2016)
  • 著者名/発表者名: 野口真吾，矢寺和博，川波敏則，山崎啓，内藤圭祐，赤田憲太朗，島袋活子，石本裕士，吉井千春，迎 寛
  • 学会等名: 第56回日本呼吸器学会学術講演会
  • 発表場所: 国立京都国際会館(京都府京都市)
  • 年月日: 2016-04-08
• [学会発表] 網羅的細菌叢解析からみた呼吸器感染症の原因菌（シンポジウム） (2016)
  • 著者名/発表者名: 野口真吾，矢寺和博，川波敏則，山崎啓，迎 寛
  • 学会等名: 第56回日本呼吸器学会学術講演会
  • 発表場所: 国立京都国際会館(京都府京都市)
  • 年月日: 2016-04-08
• [学会発表] 成人肺炎における嫌気性菌関与を予測する因子の検討～網羅的細菌叢解析を用いて～ (2016)
  • 著者名/発表者名: 赤田憲太朗, 矢寺和博, 川波敏則, 内藤圭祐, 野口真吾, 山崎啓, 迎 寛
  • 学会等名: 第46回日本嫌気性菌感染症学会総会
  • 発表場所: 長崎大学医学部良順会館 (長崎県長崎市)
  • 年月日: 2016-03-04
• [学会発表] 呼吸器感染症領域における嫌気性菌の重要性 (2016)
  • 著者名/発表者名: 迎 寛
  • 学会等名: 第46回日本嫌気性菌感染症学会総会
  • 発表場所: 長崎大学医学部良順会館 (長崎県長崎市)
  • 年月日: 2016-03-04
  • 招待講演
• [学会発表] "Bacteriological etiology in pneumonia patients with pulmonary emphysema using (2016)
  • 著者名/発表者名: Naito K, Yamasaki K, Yatera K, Kawanami T, Akata K, Kido T, Ishimoto H, Aoki T,Mukae H
  • 学会等名: Asia Oceania Workshop of Pulmonary Functional Imaging
  • 発表場所: 兵庫県立 淡路夢舞台国際会議場 (兵庫県淡路市)
  • 年月日: 2016-01-29
  • 国際学会
• [学会発表] 肺炎診療：細菌叢解析で分かった新たな知見～呼吸器感染症における嫌気性菌の役割 (2015)
  • 著者名/発表者名: 迎 寛
  • 学会等名: 第85回日本感染症学会西日本地方会学術集会
  • 発表場所: 奈良春日野国際フォーラム 甍 (奈良県奈良市)
  • 年月日: 2015-10-15
  • 招待講演
• [学会発表] 細菌叢解析法を用いた細菌性肺炎におけるMRSAの臨床的意義の解析 (2015)
  • 著者名/発表者名: 川波敏則, 野口真吾, 山崎 啓, 赤田憲太朗, 内藤圭祐, 石本裕士, 矢寺和博, 迎 寛
  • 学会等名: 第85回日本感染症学会西日本地方会学術集会
  • 発表場所: 奈良春日野国際フォーラム 甍 (奈良県奈良市)
  • 年月日: 2015-10-15
• [学会発表] 肺気腫における画像所見と細菌学的所見の臨床的検討 (2015)
  • 著者名/発表者名: 山崎 啓, 矢寺和博, 赤田憲太朗, 内藤圭祐, 野口真吾, 川波敏則, 西田千夏, 川波由紀子, 石本裕士, 迎 寛
  • 学会等名: 第85回日本感染症学会西日本地方会学術集会
  • 発表場所: 奈良春日野国際フォーラム 甍 (奈良県奈良市)
  • 年月日: 2015-10-15
• [学会発表] Bacteriological assessment of healthcare assosciated pnumonia using aclone library analysis (2015)
  • 著者名/発表者名: 野口真吾, 矢寺和博, 川波敏則, 山崎 啓, 福田和正, 赤田憲太朗, 西田千夏, 石本裕士, 谷口初美, 迎 寛
  • 学会等名: 第75回日本呼吸器学会九州支部秋季学術講演会
  • 発表場所: ホテルグランデはがくれ (佐賀県佐賀市)
  • 年月日: 2015-10-02
• [学会発表] The bacteriological incidence of lung abscess using clone library analysis of 16S rRNA gene in bronchoalveolar lavage fluid (2015)
  • 著者名/発表者名: Naito K, Noguchi S, Yatera K, Akata K, Nishida C, Yamasaki K, Orihashi T, Kawanami T,Ishimoto H,Fukuda K, Taniguchi H,Mukae H
  • 学会等名: European respiratory society International congress 2015
  • 発表場所: Amsterdam (the Netherlands)
  • 年月日: 2015-09-26
  • 国際学会
• [学会発表] Bacteriological assessment of bronchoalveolar lavage fluid using clone library analysis of 16S rRNA gene revealed a significance of oral streptococci in patients with aspiration pneumonia. (2015)
  • 著者名/発表者名: Akata K, Yatera K, Yamasaki K, Kawanami T, Naito K, Noguchi S, Fukuda K,Ishimoto H,Taniguchi H, Mukae H
  • 学会等名: American Thorasic Society 2015 International Conference
  • 発表場所: Denver (USA)
  • 年月日: 2015-05-15
  • 国際学会
• [学会発表] 細菌叢解析からみた肺炎における口腔内レンサ球菌の重要性 (2015)
  • 著者名/発表者名: 赤田憲太朗, 川波敏則, 矢寺和博,内藤圭祐, 野口真吾, 山崎 啓, 西田千夏, 渡橋 剛, 川波由紀子, 石本裕士, 迎 寛
  • 学会等名: 第89回日本感染症学会総会・学術講演
  • 発表場所: 国立京都国際会館 (京都府京都市)
  • 年月日: 2015-04-16
• [学会発表] 細菌叢解析を用いたい院内肺炎(Hospital-Acquired Pneumonia;HAP)の原因菌の検討 (2015)
  • 著者名/発表者名: 矢寺和博, 野口真吾, 川波敏則, 山崎 啓, 内藤圭祐, 赤田憲太朗, 石本裕士, 福田和正,谷口初美, 迎 寛
  • 学会等名: 第112回日本内科学会講演会
  • 発表場所: みやこめっせ (京都府京都市)
  • 年月日: 2015-04-10
• [学会発表] 16S ribosomal RNA遺伝子検索を用いてnocardia exalbidaを推定しえた肺ノカルジア症の1例 (2014)
  • 著者名/発表者名: 内藤圭祐, 赤田憲太朗, 野口真吾, 山﨑啓, 西田千夏, 渡橋剛, 川波敏則, 川波由紀子, 石本裕士, 矢寺和博, 迎 寛,
  • 学会等名: 第84回感染症学会西日本地方会
  • 発表場所: 岡山コンベンションセンター(岡山)
  • 年月日: 2014-10-23 – 2014-10-25
• [学会発表] Roles of anaerobes in the pathogenesis of notuberculosis mycobacterial infection (2014)
  • 著者名/発表者名: Yamasaki K, Mukae H, Kawanami T, Fukuda K, Noguchi S, Akata K, Naito K, Oda K, Ogoshi T, NIshida C, Orihashi T, Kawanami Y, Ishimoto H, Taniguchi H, Yatera K,
  • 学会等名: European respiratory society 2014 international congress
  • 発表場所: Munich(Germany)
  • 年月日: 2014-09-06 – 2014-09-10
• [学会発表] 肺炎ガイドラインに沿った抗菌薬の使い分け (2014)
  • 著者名/発表者名: 迎 寛
  • 学会等名: 第51回日本呼吸器学会中国四国地方会
  • 発表場所: 米子コンベンションセンター(鳥取)
  • 年月日: 2014-07-11 – 2014-07-12
  • 招待講演
• [学会発表] ガイドラインを用いた肺炎の診断と治療 (2014)
  • 著者名/発表者名: 迎 寛
  • 学会等名: 第89回日本結核病学会総会
  • 発表場所: 長良川国際会議場(岐阜)
  • 年月日: 2014-05-09 – 2014-05-10
  • 招待講演
• [学会発表] 呼吸器感染症の治療戦略 (2014)
  • 著者名/発表者名: 迎 寛
  • 学会等名: 第54回日本呼吸器学会学術講演会
  • 発表場所: 大阪国際会議場(大阪)
  • 年月日: 2014-04-25 – 2014-04-27
  • 招待講演
• [図書] 呼吸器疾患 最新の治療2016-2018 (2016)
  • 著者名/発表者名: 川波敏則，迎 寛
  • 総ページ数: 494
  • 出版者: 南江堂
• [図書] 抗菌薬パーフェクトガイド (2016)
  • 著者名/発表者名: 野口真吾，迎 寛
  • 総ページ数: 359
  • 出版者: ヴァンメディカル
• [図書] 分子呼吸器学 (2015)
  • 著者名/発表者名: 野口真吾, 迎 寛
  • 総ページ数: 3
  • 出版者: 先端医学社
• [図書] 肺炎の診断 遺伝子診断 (2015)
  • 著者名/発表者名: 赤田憲太朗, 迎 寛
  • 総ページ数: 5
  • 出版者: 大道学館