研究課題/領域番号 |
26461492
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
膠原病・アレルギー内科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
中川 竜介 慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (10360603)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2014年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2014年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 細胞分化 |
研究実績の概要 |
IL-17を欠損した(KO)マウスの骨髄ではimmunoglobulin (Ig)E受容体である、FcERIaを発現した細胞が増加している。この細胞を解析すると、多くが好塩基球であった。一方FceRIaを発現する肥満細胞は減少していることがわかった。これらの細胞がアナフィラキシー反応に関与することから、全身性のショック症状をIgEとその抗原複合体によって誘導した際、IL-17 KOマウスでは通常のマウスに比べて体温の低下が激しく、好塩基球増加によるものと推測された。 IL-17生産が減少する状況は腸内細菌を除去した際にも観察される。抗生物質によって腸内細菌を除去したマウスではIL-17 KOマウス同様に、IgEと抗原の複合体刺激による体温低下が通常のマウスに比較して悪化していた。 骨髄での好塩基球と肥満細胞の分化では前駆細胞が共通しており、どのような制御を受けて好塩基球と肥満細胞の割合が決定されるのか、現在詳細を解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
マウス個体全体のアナフィラキシーショック症状と好塩基球増加の関連が見いだせた。また、腸内細菌叢の減少がアナフィラキシーショックの悪化に関与することもわかったので、腸内細菌、あるいはその成分による制御方法を検討して行くことができる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は好塩基球増加の場である骨髄と脾臓の解析をさらに進めて行く。特にGATA2,IRF8といった転写因子の発現パターンがIL-17シグナルによってどのように変動するかを中心としてIL-17 KOと通常のマウスで比較していく。 腸内細菌叢の関与についてはgnotobioteを用いることが最もスマートな方法である。gnotobioteマウスを作製して行くことができるか、内部の研究者と連携できるよう交渉して行く。
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