胃癌リンパ節内の免疫寛容とリンパ管内皮細胞との相関及び転移予測マーカーの同定

• 研究課題/領域番号: 26461990
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 消化器外科学
• 研究機関: 大阪市立大学
• 研究代表者: 田中 浩明 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (90382168)
• 研究分担者: 六車 一哉 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (10382045) ; 大平 雅一 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (90203926)
• 研究期間 (年度): 2014-04-01 – 2017-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2016年度)
• 配分額: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円); 2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2014年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
• キーワード: 胃癌 / リンパ節転移 / リンパ管新生 / 炎症 / リンパ管内皮細胞 / 胃癌リンパ節転移

研究成果の概要

転移のないリンパ節と転移のあるリンパ節よりLECを分離し、それぞれNLEC、TLECと名付けた。TLECは繊維芽細胞のような紡錘形の形態であり、通常の内皮細胞と異なる形態を示しNLECと比較し高い増殖能・遊走能を有していた。TLECでは炎症性サイトカインや好中球遊走性因子の遺伝子発現が顕著に増加し、TLECの培養上清では血管・リンパ管新生因子であるVEGF-A,VEGF-Cの上昇がみられた。胃癌所属リンパ節内には正常のLECとは異なる性質をもった腫瘍関連LEC(TLEC)が存在する。TLECはリンパ節微小環境内で炎症性環境の形成やECMリモデリングにより腫瘍進展に関与することが示唆された。

研究成果

• [雑誌論文] Tumor-associated macrophages induce capillary morphogenesis of lymphatic endothelial cells derived from human gastric cancer (2016)
  • 著者名/発表者名: Tauchi Y, Tanaka H, Kumamoto K, Tokumoto M, Sakimura C, Sakurai K, Kimura K, Toyokawa T, Amano R, Kubo N, Muguruma K, Yashiro M, Maeda K, Ohira M, Hirakawa K
  • 雑誌名: Cancer Science 巻: 107 号: 8 ページ: 1101-1109
  • DOI: 10.1111/cas.12977
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Tumor-associated macrophages extend along lymphatic flow in the pre-metastatic lymph nodes of human gastric cancer (2016)
  • 著者名/発表者名: Go Y, Tanaka H, Tokumoto M, Sakurai K, Toyokawa T, Kubo N, Muguruma K, Maeda K, Ohira M, Hirakawa K
  • 雑誌名: Annals of Surgical Oncology 巻: 23 号: S2 ページ: 230-235
  • DOI: 10.1245/s10434-015-4458-7
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Alteration of CD4 T cell subsets in metastatic lymph nodes of human gastric cancer (2015)
  • 著者名/発表者名: Go Y, Tanaka H, Tokumoto M, Sakurai K, Toyokawa T, Kubo N, Muguruma K, Maeda K, Ohira M, Hirakawa K
  • 雑誌名: Oncology Reports 巻: 34 号: 2 ページ: 639-647
  • DOI: 10.3892/or.2015.4064
  • 査読あり
• [雑誌論文] Intranodal lymphangiogenesis precedes development of lymph node metastasis and accelerates progression of gastric cancer (2014)
  • 著者名/発表者名: Watanabe M1, Tanaka H, Ohira M, Yoshii M, Sakurai K, Toyokawa T, Kubo N, Yamamoto A, Muguruma K, Yamashita Y, Maeda K, Sawada T, Hirakawa K.
  • 雑誌名: Journal of Gastrointestinal Surgery 巻: 18 号: 3 ページ: 481-491
  • DOI: 10.1007/s11605-013-2407-y
  • NAID: 130005161461
  • 査読あり
• [学会発表] 胃癌におけるリンパ管内皮細胞の性質変化からみた癌局所免疫抑制機構 (2016)
  • 著者名/発表者名: 田中浩明、田村達郎、渋谷雅常、大平 豪、山添定明、永原 央、木村健二郎、豊川貴弘、天野良亮、六車一哉、八代正和、前田 清、平川弘聖、大平雅一
  • 学会等名: 第27回日本消化器癌発生学会総会
  • 発表場所: 城山慣行ホテル（鹿児島県鹿児島市）
  • 年月日: 2016-09-15
• [学会発表] 胃癌における新しいリンパ節転移機構の解明と治療への応用の可能性 (2016)
  • 著者名/発表者名: 田中浩明、田村達郎、櫻井克宣、山添定明、木村健二郎、豊川貴弘、天野良亮、六車一哉、大平雅一、平川弘聖
  • 学会等名: 第71回日本消化器外科学会総会
  • 発表場所: あわぎんホール（徳島県徳島市）
  • 年月日: 2016-07-14
• [学会発表] 胃所属リンパ節における微小環境に基づいた新規転移バイオマーカーの同定 (2016)
  • 著者名/発表者名: 田中浩明、徳本真央、田村達郎、大平 豪、櫻井克宣、渋谷雅常、山添定明、木村健二郎、永原 央、豊川貴弘、天野良亮、久保尚士、六車一哉、前田 清、大平雅一、平川弘聖
  • 学会等名: 第116回日本外科学会定期学術集会
  • 発表場所: 大阪国際会議場(大阪府大阪市）
  • 年月日: 2016-04-14
• [学会発表] 胃癌所属リンパ節内の好中球浸潤と腫瘍免疫抑制との関連 (2015)
  • 著者名/発表者名: 德本真央、田中浩明、田内幸枝、渋谷雅常、櫻井克宣、山添定明、永原央、木村健二郎、豊川貴弘、天野良亮、久保尚士、六車一哉、大平雅一、平川弘聖
  • 学会等名: 第53回癌治療学会
  • 発表場所: 京都国際会議場（京都府京都市）
  • 年月日: 2015-10-29
• [学会発表] 胃癌組織におけるMHC Class I発現と末梢血好中球リンパ球比との関係 (2014)
  • 著者名/発表者名: 田中浩明、吉井真美、六車一哉、櫻井克宣、豊川貴弘、久保尚士、山下好人、澤田鉄二、大平雅一、平川弘聖
  • 学会等名: 第69回日本消化器外科学会
  • 発表場所: 福島市民文化センター（福島県・郡山市）
  • 年月日: 2014-07-16 – 2014-07-18
• [学会発表] 胃癌リンパ節内への好中球浸潤と微小転移およびリンパ管新生との関連 (2014)
  • 著者名/発表者名: 德本真央、田中浩明、呉 幸枝、櫻井克宣、豊川貴弘、久保尚士、六車一哉、澤田鉄二、大平雅一、平川弘聖
  • 学会等名: 第69回日本消化器外科学会
  • 発表場所: 福島市民文化センター（福島県・郡山市）
  • 年月日: 2014-07-16 – 2014-07-18