研究課題
基盤研究(C)
ETS-GSは、生体内抗酸化物質であるビタミンE、グルタチオン、タウリンが化合した新規抗酸化物質である。我々は、ETS-GSが虚血再灌流に伴う脳障害を軽減できるかどうかを検討した。in vitroでは、ETS-GSの物質特性について、ヒドロキシルラジカルをはじめ、各種ラジカルの消去作用を確認した。また、毒性試験に関しても、治療用量での臓器障害は認めなかった。一方、ラット蘇生モデルを用いて脳保護効果を検討した結果、呼吸停止による蘇生モデルの血行動態の安定化に難渋し、脱血モデルへのプロトコールの修正を余儀なくされた。今後、さらなるモデル確立と、ラジカル消去能の病態改善効果検討が必要である。