研究成果の概要 |
我が国独自の希土類回収技術の確立に向けて、本研究ではイオン液体系で「抽出分離」と「電解析出」を連携させたプロセス開発を新規の要素として実施した。希土類種(Nd,Dy)の抽出機構解明では、抽出平衡式に関係する化学種の化学量論係数を決定し、希土類抽出機構が溶媒和形成とカチオン放出で進行することを明らかにした。また、ラマン分光法に基づく溶媒和数評価から抽出錯体は[Nd(TBP)3(TFSA)3]であることが判明した。最終的にNd-Fe-B磁石から「抽出-電解法」によりNd, Dy金属を回収できた。ここで、抽出錯体濃度の上昇により電流効率の向上が見受けられたため、抽出-電解法の適用性が示唆された。
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