本研究は、大学キャンパス内で動物介在活動を実施する可能性を探求することを目的とする。その際、介在させる動物は保護猫とし、行政施設による殺処分を少しでも減らすための取組みの一助とすることも目指す。大学生9名との猫との触れ合い実験の結果、触れ合い後のストレス度が有意に低くなることが分かり、その結果を踏まえて大学図書館の一角で「キャット・セラピー」を試行したところ、多くの学生が参加し、癒しの効果だけでなく勉学への取組み意欲の向上も見られた。このことから、大学キャンパスにおける動物介在活動の実施は大学生のメンタルヘルス、更には学習意欲の向上という側面からも有意義なものであることが明らかになった。
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