ナノ積層DLC被膜によるフリクションフリー表面の生成

• 研究課題/領域番号: 26630033
• 研究種目: 挑戦的萌芽研究
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 設計工学・機械機能要素・トライボロジー
• 研究機関: 東京大学
• 研究代表者: 加藤 孝久 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60152716)
• 研究期間 (年度): 2014-04-01 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円); 2014年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
• キーワード: トライボロジー / ダイヤモンドライクカーボン / 積層膜 / フリクションフリー / フリクションフェイドアウト / イオン化蒸着法 / DLC

研究成果の概要

DLC内の (sp2結合量)/(sp3結合量) の比率が水素含有量で制御できることを利用して，ナノ積層膜を生成し，これによって摩擦係数が10-4オーダーのフリクションフリーシステムを構築することを目的として研究を行った．イオン化蒸着法で成膜し，sp2結合がリッチなPLC膜およびsp3結合がリッチなDLC膜をそれぞれ7.7nmおよび7.0nmの厚さで30層ずつ交互に成膜した.摩擦試験の結果，摩擦係数が10-4レベルの摩擦フェイドアウト(Friction Fade Out, FFO)を得ることができた。

研究成果

• [雑誌論文] Friction fade out at polymer-like carbon films slid by ZrO2 pins under hydrogen environment (2015)
  • 著者名/発表者名: M Nosaka, A. Mifune, M. Kawaguchi, T Shiiba, T Kato
  • 雑誌名: Proc IMechE part J, J. Engineering Tribology 巻: On line J 号: 8 ページ: 1-9
  • DOI: 10.1177/1350650115569857
  • 査読あり
• [学会発表] 7.水素化摩擦触媒によるDLC複合膜の摩擦フェイドアウトとトライボフィルムの形成 (2014)
  • 著者名/発表者名: 草場 亮太，野坂正隆，崔埈豪，加藤孝久，川口雅弘
  • 学会等名: トライボロジー会議2014春盛岡
  • 発表場所: アイーナ いわて県民情報交流センター
  • 年月日: 2014-11-05 – 2014-11-07
• [学会発表] Friction Fade-out at Polymer-Like Carbon Films Slid by ZrO2 Pins under Hydrogen Environment (2014)
  • 著者名/発表者名: M. Nosaka, A. Mifune, M. Kawaguchi and T. Kato
  • 学会等名: Leeds Lyon Symposium on Tribology
  • 発表場所: Leeds, England
  • 年月日: 2014-09-02 – 2014-09-05
• [学会発表] 水素雰囲気下での各種摩擦材料に対するPLC膜の摩擦フリー特性, (2014)
  • 著者名/発表者名: 御舩聡，野坂正隆，加藤孝久，川口雅弘
  • 学会等名: トライボロジー会議2014春東京
  • 発表場所: 国立オリンピック記念青少年総合センター, 東京
  • 年月日: 2014-05-19 – 2014-05-21
• [学会発表] 6.水素化摩擦触媒による DLC 複合膜の摩擦フリー性能の安定性 (2014)
  • 著者名/発表者名: 野坂正隆，石室賢人，加藤孝久，川口雅弘
  • 学会等名: トライボロジー会議2014春東京
  • 発表場所: 国立オリンピック記念青少年総合センター, 東京
  • 年月日: 2014-05-19 – 2014-05-21