カテコラミンを介した細菌と宿主との対話：心身相関の新しいパラダイムの創出

• 研究課題/領域番号: 26670366
• 研究種目: 挑戦的萌芽研究
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 内科学一般(含心身医学)
• 研究機関: 九州大学
• 研究代表者: 須藤 信行 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60304812)
• 研究期間 (年度): 2014-04-01 – 2016-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2015年度)
• 配分額: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円); 2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2014年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
• キーワード: カテコラミン / 腸内細菌 / ストレス / インターキングダム・シグナリング

研究成果の概要

宿主と細菌との界を超えた相互作用（情報交換）が注目を集めている。本研究では、腸管管腔内のカテコラミン（CA）やセロトニン（5-HT）に着目し、その制御機構について検討した。脳室内corticotrophin releasing factorの投与によって腸管管腔内のCAが一過性に上昇した。腸管管腔内には生理活性を有する遊離型の5-HTが存在しているが、無菌マウスではその多くがグルクロン酸抱合されていた。糞便内から回収された腸内細菌はCAを含有していた。以上の結果は、腸管内腔にはCAや5-HTなどのモノアミンが存在しており、様々なストレス関連の病態を修飾している可能性を示唆するものである。

研究成果

• [雑誌論文] Predictors of Dropout by Female Obese Patients Treated with a Group Cognitive Behavioral Therapy to Promote Weight Loss. (2016)
  • 著者名/発表者名: Sawamoto R, Nozaki T, Furukawa T, Tanahashi T, Morita C, Hata T, Komaki G, Sudo N.
  • 雑誌名: Obesity Facts 巻: 9 号: 1 ページ: 29-38
  • DOI: 10.1159/000442761
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Prior chronic stress induces persistent polyI:C-induced allodynia and depressive-like behavior in rats: Possible involvement of glucocorticoids and microglia. (2015)
  • 著者名/発表者名: Chijiwa T, Oka T, Lkhagvasuren B, Yoshihara K, Sudo N.
  • 雑誌名: Physiol Behav. 巻: 1;147 ページ: 264-73
  • DOI: 10.1016/j.physbeh.2015.04.050
  • 査読あり
• [雑誌論文] Three cases of appendicitis with anorexia nervosa under inpatient care (2015)
  • 著者名/発表者名: Shu Takakura, Hiroaki Yokoyama, Chie Suzuyama, Keita Tatsushima, Makoto Yamashita, Motoharu Gondou, Chihiro Morita, Tomokazu Hata, Masato Takii, Keisuke Kawai, Nobuyuki Sudo
  • 雑誌名: Journal of Eating Disorders 巻: 3 号: 1 ページ: 38-38
  • DOI: 10.1186/s40337-015-0076-9
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Microbiome, HPA axis and production of endocrine hormones in the gut. (2014)
  • 著者名/発表者名: Sudo N.
  • 雑誌名: Adv Exp Med Biol. 巻: 817:177-94. ページ: 177-194
  • DOI: 10.1007/978-1-4939-0897-4_8
  • ISBN: 9781493908967, 9781493908974
  • 査読あり
• [学会発表] 脳腸相関に基づく消化器・心療内科診療の新展開 腸内細菌からみた脳腸相関 (2015)
  • 著者名/発表者名: 須藤信行
  • 学会等名: 第20回日本心療内科学会総会・学術大会
  • 発表場所: いわて県民情報交流センター「アイーナ」
  • 年月日: 2015-11-21
• [学会発表] 症状としての過食：腸内細菌からみた摂食障害 (2015)
  • 著者名/発表者名: 須藤信行
  • 学会等名: 第31回日本ストレス学会学術総会
  • 発表場所: 杏林大学三鷹キャンパス
  • 年月日: 2015-11-07
• [学会発表] 腸内細菌と脳腸相関 (2015)
  • 著者名/発表者名: 須藤信行
  • 学会等名: 第45回日本神経精神薬理学会武田・第37回日本生物学的精神医学会合同年会
  • 発表場所: タワーホール船堀
  • 年月日: 2015-09-26
• [学会発表] 腸内細菌から見た栄養学 プロバイオティクス・プレビオティクスの臨床応用の可能性 (2015)
  • 著者名/発表者名: 須藤信行
  • 学会等名: 第56回日本心身医学会総会ならびに学術講演会
  • 発表場所: タワーホール船堀
  • 年月日: 2015-06-27
• [学会発表] 腸内細菌によるストレス反応・行動特性の制御 (2015)
  • 著者名/発表者名: 須藤信行
  • 学会等名: 第24 回日本臨床環境医学会学術集会
  • 発表場所: 北里大学白金キャンパス薬学部コンベンションホール
  • 年月日: 2015-06-07
• [学会発表] 腸内細菌によるストレス反応・行動特性の制御 (2015)
  • 著者名/発表者名: 須藤信行
  • 学会等名: 第88回日本内分泌学会学術総会
  • 発表場所: ホテルニューオータニ東京
  • 年月日: 2015-04-24
• [学会発表] 内科領域におけるストレス関連疾患の病態と治療 (2015)
  • 著者名/発表者名: 須藤 信行
  • 学会等名: 第53回九州支部生涯教育講演会（日本内科学会九州支部）
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 2015-01-10
  • 招待講演
• [学会発表] 腸内細菌によるストレス反応・行動特性の制御 (2014)
  • 著者名/発表者名: 須藤 信行
  • 学会等名: 第10回日本食品免疫学会学術大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2014-10-17
  • 招待講演
• [学会発表] Gut microbiota influence stress response and behavior of the host (2014)
  • 著者名/発表者名: 須藤 信行
  • 学会等名: The 16th Congress of Asian College of Psychosomatic Medicine
  • 発表場所: インドネシア
  • 年月日: 2014-08-22
  • 招待講演
• [学会発表] 腸内細菌と脳腸相関―心身医学研究の新しい展開― (2014)
  • 著者名/発表者名: 須藤 信行
  • 学会等名: 第 55 回日本心身医学会総会ならびに学術講演会
  • 発表場所: 千葉
  • 年月日: 2014-06-07
  • 招待講演
• [図書] ヒトマイクロバイオーム研究最前線 (2016)
  • 著者名/発表者名: 服部正平（監修）
  • 総ページ数: 442
  • 出版者: 株式会社エヌ・ティー・エス