研究課題/領域番号 |
26704009
|
研究種目 |
若手研究(A)
|
配分区分 | 一部基金 |
研究分野 |
考古学
|
研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
東村 純子 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(総合グローバル), 准教授 (10465601)
|
研究期間 (年度) |
2015 – 2022
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2014年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
|
キーワード | 紡織 / 織物 / 腰機 / 女性 / 古墳時代 / 律令時代 / 機織 / 考古学 / 古代 / 繊維製品 / 中世 / 弥生時代 / 機織形埴輪 / ジェンダー |
研究成果の概要 |
本研究は、古代日本の遺跡出土の織物と紡織具の形態学的分析と技術復元を進め、製糸・製織の分業や生産の担い手、織物の流通の実態を明らかにし、その社会的・文化的特質を見出すことを目的とした。 まず、麻と絹それぞれの紡織技術の特徴をみるために、糸や織物組織の形態観察を行った。続いて、日本及びアジア沿岸地域の紡織にかかわる考古資料や民俗・民族資料に基づき織成実験を行い、紡織具の型式や用法、織物の規格について検証した。さらに、腰機で布を織る女性を表した機織形埴輪や紡織に関わる文字資料、祭祀にかかわる紡織具等を総括的に検討し、女性労働としての織物生産をとりまく古代社会の諸相を明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
古代日本では、麻や絹を素材とする織物が衣料としてのみならず、交換財としても流通し、製糸と製織の工程からなる「紡織」は、社会経済を支える基幹的な手工業であった。しかし、遺跡から出土する織物や紡織具は断片的で、その資料的制約のため、技術や生産体制についての議論が不十分であった。 本研究では、出土織物・紡織具の形態分析、アジア沿岸地域の考古資料、民俗・民族資料との比較による技術復元を行うことで、古墳時代後期から律令時代までの紡織技術の変化や生産体制の特徴、調庸物として納める織物の規格、公的な文献史料に表れにくい女性労働の実態について新たな知見を得ることができた。
|