研究課題
若手研究(A)
芳香族化合物の二電子還元体をトリメチルシリルカチオンにより安定化した有機ケイ素化合物を還元剤として用いた遷移金属錯体の還元反応、還元的な炭素―炭素結合形成反応、ならびに、有機化合物の還元的分子変換反応を開発した。芳香族化合物の構造設計により、得られる還元剤の還元力を精密に制御することが可能となり、その結果、高い選択性の発現や温和な条件下での還元反応を達成し、還元剤を用いた触媒反応への応用においては、有機分子還元剤の使用により、従来の金属粉末を用いた反応系と比較して高い触媒活性を示すことを明らかにした。
有機ケイ素化合物を還元剤とすることで、還元剤を必要とするカップリング反応における金属由来の廃棄物の大幅な削減に成功し、環境に優しく、無駄な金属廃棄物を生じない有機合成反応を達成した。また、有機ケイ素化合物の分子構造を変えることで、還元反応が進行するかどうかを制御することが可能であることを明らかとし、対象とする還元反応に応じた分子設計による選択的な還元反応を実現した。
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