研究課題
若手研究(A)
本研究では、筋萎縮の予防薬や治療薬を探索するための細胞アッセイ技術を開発した。収縮力測定マイクロデバイス上に三次元培養筋組織を搭載した骨格筋組織チップとその周辺技術 (培養制御、変位計測) を開発し、マイクロデバイス上の筋組織に萎縮を誘導した筋萎縮モデルチップの開発を行った。具体的には、マウスやヒト由来の骨格筋細胞を用いて、電気刺激に応答して収縮する三次元組織を構築することに成功した。それらの組織の培地に化合物を添加することで、筋萎縮関連の遺伝子が高発現し、収縮力が有意に低下することを見出した。さらに、収縮力の低下を抑制する物質の探索が可能であることを示した。
超高齢化社会では筋萎縮やそれに続く筋収縮力低下が社会問題になると予想され、それらを予防・改善する新薬の開発が求められている。従来は筋萎縮モデルとして後肢懸垂マウス (尾を糸で釣り上げたままにし、前肢だけで生活させるようにしたマウス) が頻用されるが、種差などからモデルとして不十分であり、動物愛護の観点からも、これに替わる新たなモデルの開発が必要である。それに対し、本研究では培養筋細胞を用いて、筋萎縮モデルを構築し、スループット性高く、抗筋萎縮薬の探索に活用可能な技術を構築した。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (25件) (うち国際学会 7件、 招待講演 12件) 備考 (1件)
Bioengineering
巻: 4 号: 2 ページ: 56-56
10.3390/bioengineering4020056
バイオサイエンスとインダストリー
巻: 74 ページ: 224-225
http://www.nubio.nagoya-u.ac.jp/proc/index.html