異所性骨化症の治療を可能にする新技術基盤の確立

• 研究課題/領域番号: 26713010
• 研究種目: 若手研究(A)
• 配分区分: 一部基金
• 研究分野: 薬理学一般
• 研究機関: 大阪大学
• 研究代表者: 西川 恵三 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任准教授(常勤) (30516290)
• 研究期間 (年度): 2014-04-01 – 2017-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2016年度)
• 配分額: 21,450千円 (直接経費: 16,500千円、間接経費: 4,950千円); 2016年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円); 2015年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円); 2014年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
• キーワード: 破骨細胞 / エピジェネティクス / 骨芽細胞 / DNAメチル基転移酵素 / Dnmt3a / エピジェネティック制御 / DNAメチル化 / 真珠腫 / エピゲノム創薬 / 異所性骨化 / マウス / Enpp1 / 転写制御 / iPSC / 細胞分化 / コンディショナルノックアウト

研究成果の概要

本研究では、石灰化にかかわる骨芽細胞様線維芽細胞や骨破壊を担う破骨細胞に対する新たな創薬標的の同定を試み、創薬研究のための基盤研究として発展させることに取り組む。本研究を通じて、次の4つの成果が得られた。(1) 破骨細胞ならびに骨芽細胞で重要な働きをもつエピジェネティック制御因子を同定した。(2) DNAメチル基転移酵素Dnmt3aの新規阻害剤を同定した。(3) Dnmt3aの新規阻害剤を用いることで、閉経後骨粗鬆症、炎症性骨破壊ならびに真珠腫誘導性骨破壊を呈する3種類の骨病態マウスモデルの治療に成功した。(4) マウスiPS・ES細胞から破骨細胞を効率的に分化誘導する培養法を確立した。

研究成果

• [雑誌論文] Intercellular communication between keratinocytes and fibroblasts induces local osteoclast differentiation: a mechanism underlying cholesteatoma-induced bone destruction. (2016)
  • 著者名/発表者名: 3.Iwamoto Y, Nishikawa K, Imai R, Furuya M, Uenaka M, Ohta Y, Morihana T, Itoi-Ochi S, Penninger JM, Katayama I, Inohara H and Ishii M
  • 雑誌名: Molecular and Cellular Biology 巻: 36 号: 11 ページ: 1610-20
  • DOI: 10.1128/mcb.01028-15
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Intercellular communication between keratinocytes and fibroblasts induces local osteoclast differentiation: a mechanism underlying cholesteatoma-induced bone destruction. (2016)
  • 著者名/発表者名: Iwamoto Y, Nishikawa K, Imai R, Furuya M, Uenaka M, Ohta Y, Morihana T, Itoi-Ochi S, Penninger JM, Katayama I, Inohara H and Ishii M
  • 雑誌名: Molecular and Cellular Biology 巻: inpress
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Dnmt3a regulates osteoclast differentiation by coupling to an S-adenosyl methionine-producing metabolic pathway. (2015)
  • 著者名/発表者名: Nishikawa et al.
  • 雑誌名: Nature Medicine 巻: 21 号: 3 ページ: 281-287
  • DOI: 10.1038/nm.3774
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] RFPL4A increases the G1 population and decreases sensitivity to chemotherapy in human colorectal cancer cells. (2015)
  • 著者名/発表者名: Naito et al.
  • 雑誌名: J Biol Chem 巻: 290 号: 10 ページ: 6326-6337
  • DOI: 10.1074/jbc.m114.614859
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Development of an in vitro culture method for stepwise differentiation of mouse embryonic stem cells and induced pluripotent stem cell into mature osteoclasts. (2014)
  • 著者名/発表者名: Nishikawa K.et al.
  • 雑誌名: Journal of Bone Mineral Metabolism 巻: 32 号: 3 ページ: 331-6
  • DOI: 10.1007/s00774-013-0547-5
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [学会発表] 細胞内代謝を介した新たな破骨細胞制御の解明と創薬応用 (2017)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: 第7回SENRIの会
  • 発表場所: 大阪
  • 招待講演
• [学会発表] 真珠腫誘導性骨破壊の治療に向けたエピゲノム創薬の研究 (2017)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三、岩本依子、石井優
  • 学会等名: 第90回日本薬理学会年会
  • 発表場所: 長崎
• [学会発表] 一炭素単位転移を介した新たな破骨細胞制御 (2016)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: 冬の若手ワークショップ2016（転写研究会・転写サイクル・転写代謝システム共催）
  • 発表場所: 山梨
  • 年月日: 2016-02-05
• [学会発表] 酸化的代謝を介した新たな破骨細胞制御機構の解明 (2016)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: 酸素生物学班会議・ダイイングコード合同若手会議
  • 発表場所: 千葉
  • 年月日: 2016-01-27
• [学会発表] 骨髄内酸素環境に適応するための破骨細胞制御機構の実体 (2016)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: 第39回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 横浜
  • 招待講演
• [学会発表] 破骨細胞制御における一炭素単位転移の役割 (2016)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: 第31回日本整形外科学会基礎学術集会
  • 発表場所: 福岡
  • 招待講演
• [学会発表] 骨粗鬆症の予防・治療を可能にする食品由来機能性化合物の解析 (2016)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: 第2回ロッテ財団若手研究者の集い
  • 発表場所: 東京
  • 招待講演
• [学会発表] SAMのイメージング (2016)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: 第12回生体イメージング研究会
  • 発表場所: 京都
  • 招待講演
• [学会発表] 破骨細胞のライブイメージングの現状 (2016)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: 第1回イメージング・プローブ技術セミナー (新学術領域研究酸素生物学主催)
  • 発表場所: 京都
  • 招待講演
• [学会発表] 骨代謝制御における1炭素単位転移反応の重要性 (2016)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: 第37回日本炎症・再生医学会
  • 発表場所: 京都
  • 招待講演
• [学会発表] 破骨細胞の代謝リプログラミングの役割の研究 (2016)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: 第68回日本細胞生物学会
  • 発表場所: 京都
  • 招待講演
• [学会発表] 転写代謝を介した新たな骨代謝制御の解明と創薬応用 (2016)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: 同志社大学 第3回遺伝情報セミナー
  • 発表場所: 京都
  • 招待講演
• [学会発表] 画期的な骨粗しょう症の予防・治療につながる機能性食品の探索と利用法の研究 (2016)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: 三島海雲学術賞選考会
  • 発表場所: 東京
  • 招待講演
• [学会発表] 骨髄内酸素環境に対する応答システムとしての一炭素単位転移の役割 (2016)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: 酸素生物学班会議
  • 発表場所: 東京
  • 招待講演
• [学会発表] 破骨細胞の一炭素単位転移生物学 (2016)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三、石井優
  • 学会等名: 第89回日本生化学会年会
  • 発表場所: 仙台
• [学会発表] エピゲノム抑制効果をもつ紅茶ポリフェノールを用いた真珠腫性骨破壊の新たな治療 (2016)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三、岩本依子、石井優
  • 学会等名: 第63回日本食品科学工学会年会
  • 発表場所: 京都
• [学会発表] Role of metabolic reprogramming in osteoclast differentiation (2016)
  • 著者名/発表者名: Nishikawa K and Ishii M
  • 学会等名: The 24th International Symposium on Molecular Cell Biology of Macrophages
  • 発表場所: Tokyo
  • 国際学会
• [学会発表] 真珠腫性骨破壊に対するエピゲノム創薬の有効性 (2016)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三、岩本依子、石井優
  • 学会等名: 第2回日本骨免疫学会
  • 発表場所: 沖縄
• [学会発表] 紅茶ポリフェノールがもつ代謝エピジェネティクスの阻害作用を利用した新たな骨粗鬆症治療 (2015)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: 第38回日本分子生物学会年会・第８８回日本生化学大会合同大会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2015-12-02
  • 招待講演
• [学会発表] 代謝エピジェネティクスが担う破骨細胞分化制御の解明 (2015)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: 第18回骨発生・再生研究会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2015-11-28
  • 招待講演
• [学会発表] 細胞内代謝経路を介した新たな破骨細胞分化制御機構の解明 (2015)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: 第8回骨軟骨フロンティア
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2015-11-07
  • 招待講演
• [学会発表] RNA導入による機能解析法を用いた代謝リプログラミング研究への試み (2015)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: 第76回共同研テクニカルセミナー
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2015-09-28
  • 招待講演
• [学会発表] エピゲノムの撹乱作用をもつ紅茶ポリフェノールによる新たな骨粗鬆症治療 (2015)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三、岩本依子、石井優
  • 学会等名: 第62回日本食品科学工学会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2015-08-27
• [学会発表] Dnmt3a regulates osteoclast differentiation by coupling to an oxidative metabolic pathway (2015)
  • 著者名/発表者名: Nishikawa K and Ishii M
  • 学会等名: The 3rd Conference of the Japanese Association for Hypoxia Biology
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2015-07-25
  • 国際学会
• [学会発表] 破骨細胞の転写代謝システムの解明 (2015)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: 第33回日本骨代謝学会学術集会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2015-07-24
  • 招待講演
• [学会発表] 細胞内代謝経路を介した新たな破骨細胞制御機構の解明 (2015)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: 第1回日本骨免疫学会
  • 発表場所: 宮古島
  • 年月日: 2015-07-01
  • 招待講演
• [学会発表] 破骨細胞のエピジェネティック制御を標的とした骨粗鬆症治療 (2015)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三、阪口友香子、岩本依子、石井優
  • 学会等名: 第1回日本骨免疫学会
  • 発表場所: 宮古島
  • 年月日: 2015-06-30
• [学会発表] 細胞内代謝経路を介した新たな破骨細胞制御機構の解明 (2015)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: ヒューマンメタボロームセミナー
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2015-06-19
  • 招待講演
• [学会発表] エピゲノム創薬を用いた画期的な骨粗鬆症治療の研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: 第57回日本老年医学学術集会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2015-06-14
• [学会発表] 破骨細胞のエピジェネティック制御の解明と創薬応用 (2015)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三、岩本依子、石井優
  • 学会等名: 第88回日本薬理学会年会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2015-03-18 – 2015-03-20
• [学会発表] 破骨細胞の転写代謝システムの解明と創薬応用 (2015)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: 第6回大阪免疫塾
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2015-02-03
  • 招待講演
• [学会発表] 破骨細胞の転写代謝システムの研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: 第2回先進イメージング研究会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2015-01-09 – 2015-01-10
  • 招待講演
• [学会発表] 骨髄低酸素環境に応答した破骨細胞分化調節機構の解明 (2014)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: 第87回日本生化学会大会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2014-10-15 – 2014-10-18
  • 招待講演
• [学会発表] 破骨細胞の代謝改変とDNAメチル化制御のクロストークの実体の解析 (2014)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 学会等名: 転写代謝システム領域班会議
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 2014-07-11 – 2017-07-13
  • 招待講演
• [学会発表] Active repression by Dnmt3a plays an important role in osteoclast differentiation. (2014)
  • 著者名/発表者名: Nishikawa K
  • 学会等名: Symposium Immunology and Infection Biology
  • 発表場所: ストックホルム(スウェーデン)
  • 年月日: 2014-06-10
  • 招待講演
• [図書] マクロファージのすべて(松島綱治 編集) (2016)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 総ページ数: 268
  • 出版者: 医歯薬出版株式会社
• [図書] Chronic Inflammation: Mechanisms and Regulation (Masahiro Miyawaki and Kiyoshi Takatsu edition) (2016)
  • 著者名/発表者名: Kikuta J, Nishikawa K and Ishii M
  • 総ページ数: 702
  • 出版者: Springer
• [図書] Chronic Inflammation: Elucidation and Control of the Mechanisms (Masahiro Miyawaki edition) (2016)
  • 著者名/発表者名: Kikuta J, Nishikawa K and Ishii M
  • 出版者: Springer
• [図書] 骨ペディア (2015)
  • 著者名/発表者名: 西川恵三
  • 総ページ数: 2
  • 出版者: 羊土社