子宮移植による妊孕性再建技術の開発：霊長類動物を用いた基礎実験と社会の意識調査

• 研究課題/領域番号: 26713050
• 研究種目: 若手研究(A)
• 配分区分: 一部基金
• 研究分野: 産婦人科学
• 研究機関: 慶應義塾大学
• 研究代表者: 木須 伊織 慶應義塾大学, 医学部, 特任助教 (30445267)
• 研究期間 (年度): 2014-04-01 – 2016-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2015年度)
• 配分額: 21,710千円 (直接経費: 16,700千円、間接経費: 5,010千円); 2015年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円); 2014年度: 12,610千円 (直接経費: 9,700千円、間接経費: 2,910千円)
• キーワード: 生殖医学

研究成果の概要

カニクイザルを用いて子宮同種移植を行い、手術手技の確立、免疫抑制剤プロトコールの検証、拒絶診断の確立、免疫応答の検証を行った。また、移植後に月経の回復を認めたが、術後に拒絶反応をきたし、カニクイザルにおける子宮移植モデル作製には拒絶反応の制御が重要な課題として挙げられた。また、子宮虚血許容時間の検証を行い、温阻血4時間まではその後に月経の回復を認めたが、8時間では子宮は萎縮した。以上より、子宮の温阻血許容時間はカニクイザルにおいては4時間は許容されることが判明した。さらに、生殖年齢女性に対して子宮移植のアンケートを行い、子宮移植が個人的にも社会的にも許容される技術として支持される傾向であった。

研究成果

• [雑誌論文] Organ perfusion for uterus transplantation in non-human primates with assumed procurement of a uterus from a brain-dead donor. (2016)
  • 著者名/発表者名: Kisu I, Kato Y, Yamada Y, Matsubara K, Obara H, Emoto K, Adachi M, Umene K, Nogami Y, Banno K, Kitagawa Y, Aoki D.
  • 雑誌名: Transplant Proc. 巻: 未定
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] 子宮移植の現状と将来の展望 (2016)
  • 著者名/発表者名: 木須伊織
  • 雑誌名: 日本IVF学会雑誌 巻: 未定
  • 査読あり
• [雑誌論文] 子宮移植の現状、課題、展望 (2016)
  • 著者名/発表者名: 木須伊織
  • 雑誌名: 臨床評価 巻: 未定
• [雑誌論文] Study of pharmacokinetic properties of cyclosporine A after subcutaneous injection in cynomolgus monkey. (2015)
  • 著者名/発表者名: Kisu I, Kato Y, Tsuchiya H, Kawamoto I, Nakagawa T, Ogasawara K, Hayakawa T, Yamayoshi Y, Iketan O, Mihara M, Banno K, Sato S, Shiina T, Aoki D.
  • 雑誌名: International Journal of Pharmacology 巻: 10 ページ: 487-493
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] A surgical technique using the ovarian vein in non-human primate models of potential living-donor surgery of uterus transplantation. (2015)
  • 著者名/発表者名: Kisu I, Banno K, Mihara M, Hara H, Umene K, Adachi M, Nogami Y, Aoki D.
  • 雑誌名: Acta Obstet Gynecol Scand. 巻: 94 号: 9 ページ: 942-948
  • DOI: 10.1111/aogs.12701
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] トピックス 子宮移植の現況 (2015)
  • 著者名/発表者名: 木須伊織
  • 雑誌名: 日本生殖内分泌学会雑誌 巻: 20 ページ: 59-62
  • 査読あり
• [雑誌論文] 「世界の医学誌から」子宮移植後の生児出産（解説） (2015)
  • 著者名/発表者名: 木須伊織、青木大輔
  • 雑誌名: MMJ (The Mainichi Medical Journal) 巻: 11 ページ: 280-281
• [雑誌論文] 子宮移植研究の現況と将来の展望 (2015)
  • 著者名/発表者名: 木須伊織
  • 雑誌名: 今日の移植 巻: 28 ページ: 149-155
  • 査読あり
• [雑誌論文] カニクイザルを用いた子宮移植モデルの開発 (2015)
  • 著者名/発表者名: 木須伊織
  • 雑誌名: SPDP LETTETRS 巻: 13 ページ: 1-4
• [雑誌論文] 子宮移植 ～臨床応用を目指して～ (2014)
  • 著者名/発表者名: 木須伊織、阪埜浩司
  • 雑誌名: 医学の歩み 巻: 249 ページ: 55-60
  • 査読あり
• [雑誌論文] 子宮移植の現状～子宮性不妊患者に対する妊孕性再建技術の可能性～ (2014)
  • 著者名/発表者名: 木須伊織, 阪埜浩司, 安達将隆, 梅根紀代子, 青木大輔
  • 雑誌名: 日本婦人科腫瘍学会雑誌 巻: 32 ページ: 135-141
  • 査読あり
• [雑誌論文] 子宮悪性腫瘍患者に対する子宮移植の展望 (2014)
  • 著者名/発表者名: 木須伊織, 阪埜浩司, 安達将隆, 梅根紀代子, 青木大輔
  • 雑誌名: 産科と婦人科 巻: 81 ページ: 1243-1248
  • 査読あり
• [学会発表] 子宮移植の現状と今後の展望 (2016)
  • 著者名/発表者名: 木須伊織
  • 学会等名: 第5回ASAN Friendship Meeting
  • 発表場所: 虎の門ヒルズ森タワー（東京都千代田区）
  • 年月日: 2016-02-16
  • 招待講演
• [学会発表] Uterus transplantation research in Japan (2016)
  • 著者名/発表者名: Iori Kisu, Nobuhiko Suganuma
  • 学会等名: International Society for Uterus Transplantation (ISUTx)
  • 発表場所: イエテボリ（スウェーデン）
  • 年月日: 2016-01-08
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] 子宮移植の現状と我々の取り組み (2015)
  • 著者名/発表者名: 木須伊織
  • 学会等名: 第4回日本子宮移植研究会学術集会・市民公開講座
  • 発表場所: ベルサール飯田橋駅前（東京都千代田区）
  • 年月日: 2015-11-03
  • 招待講演
• [学会発表] 我が国における若年女性の子宮移植に対する意識調査結果 (2015)
  • 著者名/発表者名: 木須伊織
  • 学会等名: 第4回日本子宮移植研究会学術集会・市民公開講座
  • 発表場所: ベルサール飯田橋駅前（東京都千代田区）
  • 年月日: 2015-11-03
  • 招待講演
• [学会発表] 子宮移植は新たな臓器移植医療となり得るか？－子宮移植研究の現況と展望－ (2015)
  • 著者名/発表者名: 木須伊織, 阪埜浩司, 加藤容二郎, 山田洋平, 松原健太郎, 篠田昌宏, 尾原秀明, 北川雄光,青木大輔
  • 学会等名: 第51回日本移植学会総会
  • 発表場所: ホテル日航熊本（熊本県熊本市）
  • 年月日: 2015-10-01
  • 招待講演
• [学会発表] 子宮移植の現状と将来の展望 (2015)
  • 著者名/発表者名: 木須伊織
  • 学会等名: 第18回IVF学会
  • 発表場所: アクロス福岡（福岡県福岡市）
  • 年月日: 2015-09-27
  • 招待講演
• [学会発表] 子宮移植の現状と今後の展望 (2015)
  • 著者名/発表者名: 木須伊織
  • 学会等名: 第3回臓器移植フォーラム
  • 発表場所: 北里講堂（東京都新宿区)
  • 年月日: 2015-09-25
  • 招待講演
• [学会発表] Organ perfusion technique for uterus transplant and allotransplant in non-human primates under assumption of the procurement of a uterus from a brain-dead donor (2015)
  • 著者名/発表者名: Iori Kisu
  • 学会等名: the 14th Congress of the Asian Society of Transplantation
  • 発表場所: Suntec Singapore Convention & Exhibition Centre（シンガポール）
  • 年月日: 2015-08-23 – 2015-08-26
• [学会発表] 非ヒト霊長類動物における脳死ドナーを想定した子宮移植の臓器灌流手技および同種移植の経験 (2015)
  • 著者名/発表者名: 木須伊織
  • 学会等名: 第57回日本婦人科腫瘍学会
  • 発表場所: いわて県民情報交流センター（岩手県盛岡市）
  • 年月日: 2015-08-07 – 2015-08-09
• [学会発表] 「子宮移植の臨床的展開」産婦人科医療の視点から (2015)
  • 著者名/発表者名: 木須伊織
  • 学会等名: 第60回日本生殖医学会学術講演会
  • 発表場所: パシフィコ横浜(神奈川県横浜市）
  • 年月日: 2015-04-26
  • 招待講演
• [学会発表] 非ヒト霊長類動物による低侵襲手術を目指した子宮移植ドナー手術技術の開発 (2015)
  • 著者名/発表者名: 木須伊織, 阪埜浩司, 梅根紀代子, 安達将隆, 野上侑哉, 三原 誠, 原 尚子, 菅沼信彦, 田中 守, 青木大輔
  • 学会等名: 第65回日本産科婦人科学会総会・学術集会
  • 発表場所: パシフィコ横浜(神奈川県横浜市）
  • 年月日: 2015-04-12
• [学会発表] A preliminary allogeneic uterine transplantation study in non-human primates models (2014)
  • 著者名/発表者名: Iori Kisu, Kouji Banno, Masataka Adachi, Kiyoko Umene, Daisuke Aoki
  • 学会等名: 15th Biennial Meeting of the International Gynecologic Cancer Society
  • 発表場所: Melbourne Convention Exhibition Centre（オーストラリア・メルボルン）
  • 年月日: 2014-11-10
• [学会発表] 子宮移植研究の現状と将来の展望 (2014)
  • 著者名/発表者名: 木須伊織
  • 学会等名: 日本移植支援協会 第15回全国臓器移植支援の会代表者の集い
  • 発表場所: 五反田ゆーぽーと（東京都品川区）
  • 年月日: 2014-10-26
  • 招待講演
• [学会発表] 子宮移植は可能か？－子宮性不妊女性に対する子宮移植研究の現況と将来の展望－ (2014)
  • 著者名/発表者名: 木須伊織
  • 学会等名: 第63回共済医学会
  • 発表場所: 名古屋マリオットアソシアホテル（愛媛県名古屋市）
  • 年月日: 2014-10-22
• [学会発表] 非ヒト霊長類動物モデルを用いた子宮移植モデルの開発 ～子宮性不妊患者に対する妊孕性再建技術の可能性を探って～ (2014)
  • 著者名/発表者名: 木須伊織, 三原 誠, 原 尚子, 飯田拓也, 梅根紀代子, 安達将隆, 阪埜浩司, 菅沼信彦, 青木大輔
  • 学会等名: 第17回日本IVF学会
  • 発表場所: 大阪国際会議場（大阪府大阪市）
  • 年月日: 2014-09-14 – 2014-09-15
• [学会発表] 子宮移植研究の現況と将来の展望 (2014)
  • 著者名/発表者名: 木須伊織
  • 学会等名: 第50回日本移植学会総会
  • 発表場所: 京王プラザ（東京都新宿区）
  • 年月日: 2014-09-10 – 2014-09-12
  • 招待講演
• [学会発表] 子宮移植の現状について (2014)
  • 著者名/発表者名: 木須伊織
  • 学会等名: 第39回日本外科系連合学会学術集会
  • 発表場所: 日本教育会館（東京都千代田区）
  • 年月日: 2014-06-20
  • 招待講演