研究課題/領域番号 |
26770100
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
清川 祥恵 神戸大学, 国際文化学研究科, 協力研究員 (50709871)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2015年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2014年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ウィリアム・モリス / 英文学 / 中世主義 / 北方神話 / 社会思想 / ヴィクトリアニズム / 北方趣味 / 北欧趣味 / アイスランド / アーサー王伝説 / デモクラシー / チャールズ・キングズリー / 神話学 / ゴシック芸術 / 北方神話学 |
研究成果の概要 |
ウィリアム・モリスは、彼自身のデザイン、文学、社会主義活動といった多岐にわたる活動ゆえに、ともすれば各分野で分断された評価を受けがちな人物であるが、これらすべての活動においてつらぬかれている思想としての「中世主義」の実態とその意義を、初期から晩年までの文学を分析することで明らかにした。とくに初期作品はラファエル前派主義などの大きな流れに埋没しがちであるが、モリスのアーサー王伝説や異教の物語の再話に見られる独自性と、後年の社会主義活動を経た後期ロマンスへの接続をたどることを主眼とした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヴィクトリア時代の文化的影響力は、その大きさゆえに画一的にとらえられがちである。しかし、ヴィクトリア時代人たちの活動の大きな潮流のみならず、個々人の活動についてあらためてとらえ直すことで、当時の「中世主義」のような一種の復古趣味が、社会的・文化的に果たした役割を精緻に明らかにすることができた。21世紀においても、また英国のみならず少なくとも日本においても、想像上の「中世」という理想像を語ることは継続的に行われており、本課題は、ヴィクトリア時代研究としての学術的意義を有すると同時に、今日の社会における現在進行中の文化現象の解明にたいしても寄与するものとなった。
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