研究課題/領域番号 |
26770122
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 獨協大学 |
研究代表者 |
福田 美雪 (寺嶋美雪 / 福田 美雪(寺嶋美雪)) 獨協大学, 外国語学部, 准教授 (90632737)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2014年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 親密性(アンティミテ) / 近代フランス文学 / 近代フランス美術 / 近代フランス建築 / 絵画 / 写真 / 自然主義 / エミール・ゾラ / アンティミテ(親密性) / 私的空間 / 近代フランス絵画 / アンティミテ / オペラ |
研究成果の概要 |
本研究では、19世紀フランスを通じて、「公」と「私」の空間が、産業的な都市空間と、快適な家庭空間という対照的な2種に分かれて発展したことを問題にした。文学作品や美術作品において、これらの空間が表象される時、つねに問題となるのは、個人や親しい家族などの「親密さ」という視覚化できない関係性を、どのように表現するかが共通の関心となっていることが明らかになった。文学・美術、あるいは建築におけるロマン主義、写実主義、自然主義、象徴主義などの美学は、「親密さ」という19世紀的な新たな概念を追求したという点で、共通点があるということが発見できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、文学、美術、建築という異なるジャンルにおける「公」と「私」を表裏一体のものと捉え、その表象史を考察することで、社会史・美術史・文化史における領域横断的な研究の可能性を示した。とくに、19世紀の政治体制における都市構想や、近代市民社会を構築した思想と、1世紀以上にわたる各芸術流派の美学に、「親密性(アンティミテ)」という共通のキーワードが認められることを論証した点で、19世紀から現代にいたるまで、いかにして「親密性」の表現は変遷していくか、という新たな問題も発見できた。
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