研究成果の概要 |
本研究では主に以下の2点に関して研究を行った。第一に言語演算における操作である「併合」がどのように適用され、その結果生成された統語的構築物が「転送」によってどのようにインターフェイスへと送られるか解明を目指した。第二に、個別言語間差異を従来の「パラメタ―」の概念へ訴えることなくどのように捉えなおすべきか検討した。前者に関しては併合により形成された集合{XP,YP}及び{H,H}が生成される過程及びそのラベル付けのメカニズムの検証を行った。後者に関しては、ケープヴェルデクレオールを含む多様な言語データの検証を通して、個別言語間差異を言語規則の適用順序に訴えることで説明する新たな可能性を示した。
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