研究課題/領域番号 |
26770246
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
アジア史・アフリカ史
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研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
湯川 真樹江 学習院大学, 付置研究所, 研究員 (20709000)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2014年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 満洲国 / 農事試験場 / 技術 / 接収 / 留用 / 戦後日本 / 歴史記憶 / 引揚団体 / 興農合作社 / 記憶 / 植民地統治 / 開発と侵略 / 指導員 / 採種田 / 奨励品種決定委員会 / 現地農民 / 引揚げ / オーラルヒストリー / 会報 / 機関誌 / 農業技術 / 普及システム / 従事者 / 聞き取り / 国際情報交換 / 寄贈史料 / 保存と破棄 / 研究報告書 / 添え状(日時、場所など) / 技術者間交流 / 目録作成 |
研究成果の概要 |
本研究で明らかとなったのは、主に二つある。一つ目は、満鉄農事試験場の水稲品種や関連知識は、戦後に中国国民党や共産党の中国人幹部に利用されていたものの、その扱いは在来農業の一環としての栽培を支えるものであり、かつて満洲国が目指したような日本の精神性までを注入するような教育はなされなかったことである。二つ目は、満鉄農事試験場等で勤務していた日本人は、帰国後も満洲時代の研究や農事指導内容を否定することはなく、むしろ、同じ経験を有する人々との交流を深めながら、農業近代化への貢献を主張し、戦前の活動を再評価していたことである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果により、戦前の満鉄農事試験場の活動は、技術面のみならず、思想面においても影響が残っていたことが明らかとなった。これまでの研究では思想面との関係は指摘されてこなかったが、満洲の歴史認識の一部は引揚者らが自らの過去を表象するなかで築かれていったことがわかる。
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