研究成果の概要 |
本研究では分散力を考慮した密度汎関数法計算を行うことにより, カーボンナノチューブ内部のパイ共役系分子集合体の配向がチューブ直径に依存して変化するを見出した. ここで, パイ共役系分子としてオリゴチオフェン, オリゴフラン, およびジメチルアミノニトロスチルベンを取り扱った. これらパイ共役系分子集合体の配向は, 光吸収特性や二次の非線形光学特性との相関を持つことも明らかとなった. その結果, ナノチューブ内部のパイ共役系分子の光学特性は, チューブ直径を変化させることで調整できることがわかった. 以上の知見は, ナノチューブを基礎にした可視光応答材料を構築する上で重要になるものと考えられる.
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