研究課題
若手研究(B)
線虫は特定の塩濃度の領域へ向かう際、進行方向および垂直方向の塩濃度勾配に対して、異なる行動戦略を用いている。神経回路上では塩濃度勾配の方向の情報が時間的に多重にコードされており、こうした空間情報を分離・抽出する神経回路機構を明らかにすることを目指した。神経活動を正確に測定するため最新のCa2+プローブを導入した。塩刺激を受容する感覚神経及び一次介在神経は、垂直方向の信号と同程度の早い周期に対して応答できることが確認できた。より多数の神経を同時に観察できるよう、4Dイメージング観察技術の整備を進めた。また線虫の走性行動について、測定した神経活動に基づいた数理モデル化に取り組んだ。
<1. カルシウムイメージングによる神経細胞の活性測定>によって、線虫の神経活動を正確に測定するための枠組みを確立することができた。また全脳の神経活動を測定する技術を開発して、自発活動の影響を明らかにすることができた。観察された神経活動を個体間で比較したり、神経回路の視点で解釈するための技術の開発も進んでいる。また<2. 実験データに基づいた数理モデルの作成>によって、実験データに基づいた数理モデル化の枠組みを確立することができた。とくに神経活動を正確にモデル化することで、環境―神経回路―行動という多階層システムの包括的な解析が可能になった。
すべて 2019 2018 2017 2016 2015 2014 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (72件) (うち国際学会 26件、 招待講演 9件) 備考 (4件)
生体の科学
巻: 68 号: 5 ページ: 474-475
10.11477/mf.2425200701
IEEE/ACM Transactions on Computational Biology and Bioinformatics
巻: - 号: 6 ページ: 1-1
10.1109/tcbb.2017.2782255
Proceedings of the National Academy of Sciences
巻: 114 号: 23
10.1073/pnas.1614596114
生物物理
巻: 57 号: 1 ページ: 001-001
10.2142/biophys.57.001
130005296440
実験医学
巻: 35 ページ: 875-878
PLoS Comput Biol.
巻: 12 号: 6 ページ: 1-20
10.1371/journal.pcbi.1004970
http://molecular-ethology.bs.s.u-tokyo.ac.jp/labHP/J/JResearch/
https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2016/4863/
http://molecular-ethology.bs.s.u-tokyo.ac.jp/labHP/J/JResearch/JResearch10_simulation.html
http://molecular-ethology.bs.s.u-tokyo.ac.jp/labHP/J/JResearch/JResearch11_wholebrain.html