研究課題
若手研究(B)
他段階の酸化還元型を示す「酸化還元活性な配位子を有する錯体(NIL錯体)」を触媒として用いることで、脱水素型クロスカップリング反応が達成でき、テトラヒドロイソキノリン等の骨格に対するsp3炭素-sp3炭素結合およびシアノ基の導入に成功した。当該反応は酸化剤としては、常圧の酸素を必要とし、溶媒条件に対して敏感であった。触媒を用いない場合にもジメチルスルホキシドを溶媒として用いた際には、反応がマイルドな条件下にて効率よく進行することが示唆された。微量の遷移金属等の混入を確認することが困難だったため、今後更なる検討を重ねる必要がある。