肝臓AhRによる脂肪毒性抑制作用の解明

• 研究課題/領域番号: 26860088
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 環境・衛生系薬学
• 研究機関: 日本大学
• 研究代表者: 和田 平 日本大学, 薬学部, 助教 (20597398)
• 研究期間 (年度): 2014-04-01 – 2017-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2016年度)
• 配分額: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円); 2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2015年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2014年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
• キーワード: AhR / SOCS3 / NASH / 脂肪肝炎 / 脂肪毒性 / 脂肪肝

研究成果の概要

内臓脂肪型肥満を基盤とした非アルコール性脂肪性肝炎(NASH) は、肝実質細胞の壊死、炎症、線維化などを伴い、肝がんへと進行する生活習慣病である。NASH の主たる基盤病態として肝臓への過剰な脂質蓄積が挙げられている。これまでに、我々はダイオキシン類の受容体（AhR）について研究を進めている。近年、AhRが異物代謝のみならずエネルギー代謝調節への関与が示唆されていることから、高脂肪食誘発性の脂肪毒性発現におけるAhRの機能解析を行った。AhRは脂肪毒性の発症を抑制的に制御していることが示された。AhRを介したNASH発症機構の解明は、様々な炎症性肝疾患の治療法の確立に繋がる可能性を秘めている。

研究成果

• [雑誌論文] Neuroprotective effect of S-allyl-l-cysteine derivatives against endoplasmic reticulum stress-induced cytotoxicity is independent of calpain inhibition. (2016)
  • 著者名/発表者名: Imai T, Kosuge Y, Saito H, Uchiyama T, Wada T, Shimba S, Ishige K, Miyairi S, Makishima M, Ito Y.
  • 雑誌名: J Pharmacol Sci 巻: 130 (3) 号: 3 ページ: 185-188
  • DOI: 10.1016/j.jphs.2016.03.004
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] nhibitory effects of compounds isolated from the dried branches and leaves of murta (Myrceugenia euosma) on lipid accumulation in 3T3-L1 cells. (2016)
  • 著者名/発表者名: Oikawa, N., Nobushi, Y., Wada, T., Sonoda, K., Okazaki, Y., Tsutsumi, S., Park, Y. K., Kurokawa, M., Shimba, S., Yasukawa, K.
  • 雑誌名: J. Nat. Med. 巻: 印刷中 号: 3 ページ: 502-509
  • DOI: 10.1007/s11418-016-0968-2
  • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Aryl Hydrocarbon Receptor Plays Protective Roles against High Fat Diet (HFD)-induced Hepatic Steatosis and the Subsequent Lipotoxicity via Direct Transcriptional Regulation of Socs3 Gene Expression (2016)
  • 著者名/発表者名: Taira Wada, Hiroshi Sunaga, Kazuki Miyata, Haruno Shirasaki, Yuki Uchiyama, Shigeki Shimba
  • 雑誌名: JOURNAL OF BIOLOGICAL CHEMISTRY 巻: 291 号: 13 ページ: 7004-7016
  • DOI: 10.1074/jbc.m115.693655
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Estrogen Sulfotransferase (EST/SULT1E1) Promotes Human Adipogenesis (2014)
  • 著者名/発表者名: Chibueze A. Ihunnah, Taira Wada, Brian J. Philips, Sudheer K. Ravuri, Robert B. Gibbs, Levent Kirisci, J. Peter Rubin, Kacey G. Marra and Wen Xie
  • 雑誌名: Molecular Cellular Billogy 巻: 34 号: 9 ページ: 1682-1694
  • DOI: 10.1128/mcb.01147-13
  • 査読あり
• [学会発表] Ahレセプターは脂肪組織における肥満依存性の炎症誘発を介して糖尿病発症に関与する (2016)
  • 著者名/発表者名: 和田平、笠倉由貴、松原惇、榛葉繁紀
  • 学会等名: 第３９回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: パシフィコ横浜(神奈川・横浜）
  • 年月日: 2016-12-02
• [学会発表] アディポネクチンによる時間依存的ならびに非依存的な糖・脂質代謝調節 (2016)
  • 著者名/発表者名: 和田平、山本普子、榛葉繁紀
  • 学会等名: 第３９回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: パシフィコ横浜(神奈川・横浜）
  • 年月日: 2016-12-02
• [学会発表] コレステロール胆石形成における体内時計システムの関与 (2016)
  • 著者名/発表者名: 和田平、斎藤賢宏、榛葉繁紀
  • 学会等名: フォーラム2016：衛生薬学・環境トキシコロジー
  • 発表場所: 昭和大学旗の台キャンパス（東京・品川）
  • 年月日: 2016-09-11
• [学会発表] 体内時計システムを介した脂肪組織―精巣間クロストークによる血中エストロゲン量の制御 (2016)
  • 著者名/発表者名: 柴田恵里、和田平、榛葉繁紀
  • 学会等名: 第21回アディポサイエンス研究会シンポジウム
  • 発表場所: 千里ライフサイエンスセンター（大阪・豊中）
  • 年月日: 2016-08-20
• [学会発表] アディポネクチンは、体内時計システムを介してコレステロール量の恒常性を制御する (2016)
  • 著者名/発表者名: 山本普子、和田平、榛葉繁紀
  • 学会等名: 第21回アディポサイエンス研究会シンポジウム
  • 発表場所: 千里ライフサイエンスセンター（大阪・豊中）
  • 年月日: 2016-08-20
• [学会発表] 体内時計調節薬（REV-ERBリガンド）によるレプチン量ならびに摂食量の調節 (2016)
  • 著者名/発表者名: 横田美咲、和田平、榛葉繁紀
  • 学会等名: 第21回アディポサイエンス研究会シンポジウム
  • 発表場所: 千里ライフサイエンスセンター（大阪・豊中）
  • 年月日: 2016-08-20
• [学会発表] 体内時計の機能低下に伴う 代謝性肝疾患の発症とその機構 (2016)
  • 著者名/発表者名: 和田平
  • 学会等名: 日本薬学会 第１３６年会
  • 発表場所: パシフィコ(神奈川・横浜)
  • 年月日: 2016-03-28
  • 招待講演
• [学会発表] 体内時計システムのNASH 発症および進行過程における役割. (2015)
  • 著者名/発表者名: 和田平、吉田賢新、山下智鶴、榛葉繁紀
  • 学会等名: 第38回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 神戸ポートアイランド(兵庫・神戸)
  • 年月日: 2015-12-03
• [学会発表] 胆汁酸代謝制御における時計遺伝子BMAL1の役割 (2015)
  • 著者名/発表者名: 和田平、吉田賢新、大西悠太、石澤通康、槇島誠、榛葉繁紀
  • 学会等名: 第37回胆汁酸研究会
  • 発表場所: 横浜ホテルニューグランド（神奈川・横浜）
  • 年月日: 2015-11-07
• [学会発表] 肝臓BMAL1による臓器連関を介した血糖値制御機構 (2015)
  • 著者名/発表者名: 和田平
  • 学会等名: 第59回日本薬学会 関東支部大会
  • 発表場所: 日本大学薬学部(千葉・船橋）
  • 年月日: 2015-09-12
  • 招待講演
• [学会発表] アディポネクチンは組織特異的に体内時計システムを制御する (2015)
  • 著者名/発表者名: 吉田賢新、和田平、榛葉繁紀
  • 学会等名: 第20回アディポサイエンス研究会シンポジウム
  • 発表場所: 千里ライフサイエンスセンター(大阪・豊中）
  • 年月日: 2015-08-22
• [学会発表] Ah(ダイオキシン)レセプターは脂肪組織における肥満依存性の炎症誘発を介して糖尿病発症に関与する (2015)
  • 著者名/発表者名: 和田平、笠倉由貴、榛葉繁紀
  • 学会等名: 日本薬学会 第１３５年会
  • 発表場所: 神戸学院大学（兵庫・神戸）
  • 年月日: 2015-03-27
• [学会発表] Aryl hydrocarbon receptorの機能解析を通じたダイオキシン類の毒性発現機構の解明 (2014)
  • 著者名/発表者名: 和田平
  • 学会等名: フォーラム２０１４ 衛生薬学・環境トキシコロジー
  • 発表場所: つくば国際会議場（茨城・つくば）
  • 年月日: 2014-09-20
  • 招待講演
• [学会発表] 体内時計による胆汁酸の解毒および排泄機構の制御 (2014)
  • 著者名/発表者名: 吉田賢新、和田平、榛葉繁紀
  • 学会等名: フォーラム２０１４ 衛生薬学・環境トキシコロジー
  • 発表場所: つくば国際会議場（茨城・つくば）
  • 年月日: 2014-09-20
• [学会発表] Ah(ダイオキシン)レセプターは脂肪組織における肥満依存性の炎症誘発を介して糖尿病発症に関与する (2014)
  • 著者名/発表者名: 笠倉由貴、和田平、榛葉繁紀
  • 学会等名: フォーラム２０１４ 衛生薬学・環境トキシコロジー
  • 発表場所: つくば国際会議場（茨城・つくば）
  • 年月日: 2014-09-19 – 2014-09-20
• [学会発表] Ah(ダイオキシン)レセプターは脂肪組織における肥満依存性の炎症誘発を介して糖尿病発症に関与する (2014)
  • 著者名/発表者名: 和田平、笠倉由貴、榛葉繁紀
  • 学会等名: 第１９回アディポサイエンス・シンポジウム
  • 発表場所: 千里サイエンスセンター（大阪・豊中）
  • 年月日: 2014-08-23