就労者における双極性障害の早期診断、事例性に関する研究

• 研究課題/領域番号: 26860440
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 衛生学・公衆衛生学
• 研究機関: 大阪市立大学
• 研究代表者: 出口 裕彦 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (30721790)
• 研究期間 (年度): 2014-04-01 – 2017-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2016年度)
• 配分額: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2015年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円); 2014年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
• キーワード: 就労者 / 双極性障害 / うつ病 / 早期診断 / 気質 / 職業性ストレス / 不眠 / セルフケア / 早期発見 / 事例性 / 疾病性

研究成果の概要

就労者のうつ病と双極性障害の鑑別において、最初に自覚する主観的な精神運動性焦燥や精神運動抑制が指標となる可能性が考えられた。うつ病の就労者で、職場で変化が現れ始めた早期に、これらの精神症状に関連する事例性を認めた場合、双極性障害も念頭において慎重に経過観察する必要があるかも知れない。
一部の職業性ストレスに対し発揚気質傾向は保護的に働き、焦燥気質や不安気質傾向は脆弱性を持つこと、就労者の不安気質傾向、役割葛藤と不眠の関連がわかった。自身の気質傾向、その職業性ストレスに対する影響を知ることは、就労者自身の自己洞察、気づきに繋がると考えられ、自身のストレス対策の一助となると考えられる。

研究成果

• [雑誌論文] Relationships between Temperaments, Occupational Stress, and Insomnia among Japanese Workers. (2017)
  • 著者名/発表者名: Deguchi Y, Iwasaki S, Ishimoto H, Ogawa K, Fukuda Y, Nitta T, Mitake T, Nogi Y, Inoue K.
  • 雑誌名: PLOS ONE 巻: 12(4) 号: 4 ページ: e0175346-e0175346
  • DOI: 10.1371/journal.pone.0175346
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] The Usefulness of Assessing and Identifying Workers' Temperaments and Their Effects on Occupational Stress in the Workplace. (2016)
  • 著者名/発表者名: Deguchi Y, Iwasaki S, Konishi A, Ishimoto H, Ogawa K, Fukuda Y, Nitta T, Inoue K.
  • 雑誌名: PLOS ONE 巻: 11(5) 号: 5 ページ: e0156339-e0156339
  • DOI: 10.1371/journal.pone.0156339
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] 職場における妄想性障害の早期発見、早期対応について (2016)
  • 著者名/発表者名: 出口裕彦、岩﨑進一、井上幸紀
  • 雑誌名: Modern Physician 巻: 36 ページ: 48-51
• [雑誌論文] Aggression in Teachers is Related to Role Conflict and Role Ambiguity as Occupational Stress (2015)
  • 著者名/発表者名: Masaru Kanchika, Shinichi Iwasaki, Akihito Konishi, Yasuhiko Deguchi,Yumi Takeda, Akihiro Nakada, and Koki Inoue
  • 雑誌名: Osaka City Medical Journal 巻: 61 ページ: 93-104
  • NAID: 120006493308
  • 査読あり
• [雑誌論文] うつ病に対する早期の気づきと早期対応、早期診断について (2015)
  • 著者名/発表者名: 出口裕彦、井上幸紀
  • 雑誌名: Depression Frontier 巻: 13 ページ: 34-39
• [学会発表] 就労者の不安とサイコセラピー～不安や生の欲望を生かすという視点からの支援～ (2017)
  • 著者名/発表者名: 出口裕彦
  • 学会等名: 第18回サイコセラピー学会
  • 発表場所: 兵庫医科大学
  • 年月日: 2017-03-25
  • 招待講演
• [学会発表] うつ病就労者と双極性障害就労者が職場で最初に自覚する主観的抑うつ症状の相違について (2016)
  • 著者名/発表者名: 出口裕彦、岩﨑進一、仲田昭弘、小林由実、小西章仁、石本英之、小川弘一郎、福田友一、新田朋子、井上幸紀
  • 学会等名: 日本うつ病学会
  • 発表場所: ウインクあいち（ 愛知県名古屋市 ）
  • 年月日: 2016-08-05
• [学会発表] Temperaments of workers play a protective or vulnerable role against occupational stress (2015)
  • 著者名/発表者名: Yasuhiko Deguchi, Shinichi Iwasaki, Tsuneo Yamauchi, Masaru Kanchika, Akihito Konishi, Akihiro Nakada, Hideyuki Ishimoto, Kouichiro Ogawa, Yuichi Fukuda, Tomoko Nitta, Koki Inoue
  • 学会等名: WPA Regional Congress Osaka
  • 発表場所: Osaka International Convention Center, Osaka city, Osaka, Japan
  • 年月日: 2015-06-04 – 2015-06-06
• [図書] 面接指導版 嘱託産業医のためのストレスチェック実務Q&A II 知っておきたい基本知識 3 うつ病の基礎知識 (2016)
  • 著者名/発表者名: 出口裕彦ほか ストレスチェック実務Q&A編集委員会
  • 総ページ数: 214
  • 出版者: 産業医学振興財団